BUS-6 Seriesと構造モデラ―シリーズの操作性の違いを教えてください [文書番号 : NBUS00087]

概要
操作性の違いをご説明します
回答
BUS-6 Seriesの課題と構造モデラ―シリーズでの解決方法を比較し操作性の違いを説明します。
以降は前者をBUS-6、後者を構造モデラ―と称します。


代表して下記の5点をご説明します。

1)リボンメニュー
2)部材の符号登録
3)構造モデルの生成
4)削除の方法
5)出力機能『NOUT』




1) リボンメニュー

BUS-6
全てのコマンドをツリーメニュー (プルダウンメニュー)から引き出すことができ便利でしたが
機能の追加とともに入力コマンドが増え、目的の入力画面にたどりつくことが難しくなってしまう課題がありました。

構造モデラー
簡潔な操作性を目指し、リボンメニューでは主に『共通条件』、『部材登録』、『頻繁に利用するコマンド』のみとしました。
部材ごとの属性や条件の設定変更は「プロパティ機能」で配置し、伏図やフレーム図に配置済みの部材を直接選択して設定するような操作性としました。 「リボンメニューに目的の操作がないな?」と思ったら『部材プロパティ』や『構造プロパティ』をご確認ください。




 構造モデラーシリーズのダイアログ形式の入力について

「材料」や「荷重」といった層や建物全体で共通する指定や「構造計算条件」などの共通条件は、関連する指定を一つのダイアログにグルーピングしますと大変便利です。そのため、構造計算モデラーシリーズではBUS-6の共通条件等をダイアログ毎、リボンメニュー毎に整理し、わかりやすい入力構成に再編しました。

例えば
【操作】
[一貫計算]または[上部計算]→[(上部構造)計算条件]パネル→[計算条件]では
構造モデル化条件、荷重条件、保有耐力計算条件、解析制御条件等の共通条件ダイアログを
整理し一覧でご利用頂けるようにしました。

「配置操作」に関するコマンドは、入力データの組み立て段階など、複数の部材を大量に配置する際に便利な機能です。
そのため「部材配置」や「積載荷重」など入力頻度が高いもの、「部材の寄り寸法」や「特殊荷重」など図的な表示が必要なものもリボンメニューからコマンドを起動しダイアログ形式で入力出来るようにしました。
ダイアログ形式の入力は部材属性に関する機能の一部に限定して入力を設けていますが、プロパテイ機能では部材属性の全てを入力できます。
設計段階やお好みの操作性に合わせてご活用ください。





  2) 部材の符号登録

BUS-6
部材符号毎に部材断面、仕上重量、計算条件等を組み合わせて登録していました。
条件が変わるごとに部材符号を作成しなければいけない不便さや
実際の構造図、部材リストの部材符号と入力データの部材符号が不一致となる課題がありました。
また、設計の変更とともに、大量の入力データの部材符号の管理が必要となる運用上の負担の多さも解決が必要でした。

構造モデラ―
入力データの部材符号の登録は実部材(断面情報まで)とすることで
設計図書の構造図、断面リストの部材符号と入力データの部材符号を一致させることができました。
部材毎に指定する仕上重量、エリアを選択し指定する積載重量などの条件は『プロパティ配置』とし
レイヤを重ねるように配置する機能を採用することでデータの入力負担、設計の運用負担を軽減できました。


【利用方法】
 ① 入力データの部材符号では実断面までを登録します。部材符号を伏図、フレーム図で配置します。
 ②『部材プロパティ』で仕上重量などの条件を選択し、伏図・フレーム図で該当部材に重ねるように配置します。
   配置済みの条件は、部材プロパティの『参照』機能により確認できます。
   また、積載重量などはスラブ配置コマンドにより囲み配置、グループ配置を利用しエリア毎にも配置できます。









3) 構造モデルの生成

一貫計算プログラムでは解析、構造計算を実行する際は意匠モデルから構造モデルの生成が必要です。

BUS-6
計算実行時に行っていましたが、入力が終わり計算を実行した後に、入力チェックのエラーに該当するとストレスを感じていました。
これは、プログラムの入力チェックを行うタイミングが遅く手戻りの状態となる問題から生じていました。

構造モデラ―
確認作業の前倒しを行うため、計算実行前に構造モデルを生成できる[構造モデル生成]機能を設けました。
計算実行前に意匠モデルと構造モデルを交互に確認できますので便利な機能だと思います。
BUS-6と比べ計算実行の前に問題を確認できるため、手戻りの少ない操作性とすることができました。
構造モデルが生成できましたら『構造プロパティ』やリボンメニューにより、構造モデル用の計算条件を配置できます。

【操作】
 [構造モデル]→[構造モデル]パネル→[構造モデル生成]を実行します。

例えば
下図では[構造モデル生成]を実行し連層に配置した壁が連層耐震壁となるかを計算実行前に確認しています。
計算実行前に、内法高さの高い無開口壁、複数の開口を有する壁が耐震壁となるか否かを確認できます。
開口周比や部材の剛域(可とう域)の確認も計算実行以前に行えますので構造的なプロポーションの確認が行いやすくなりました。


【補足】
 ・設計の過程で片持スラブや鉛直ブレースの追加、壁開口の変更など構造モデルが変わる変更を行った場合は
  [構造モデル生成]を行い構造モデルを更新してください。
  意匠モデルの変更ごとに構造モデルを自動で更新しますと、構造モデルの更新を待つ手間が増えてしまいますので
  入力作業の連続性を優先し任意のタイミングで構造モデルが更新できるよう[構造モデル生成]を実行する仕組みとしています。

 ・『構造プロパティ』は意匠モデル図から構造モデルを生成した後に、部材毎に構造用の計算条件を配置する機能です。
  考え方は前記の『部材プロパティ』と同様ですが構造部分に特化しています。詳しくは下記Q&Aをご参照ください。
  【Q&A】
 『部材プロパティ』『構造プロパティ』とはどのような機能ですか。 [文書番号 : NBUS00042]






4) 削除の方法

BUS-6
各コマンドのダイアログにある『削除』ボタンを選択し実行しています。
ツリーメニュー (プルダウンメニュー)から各コマンドまでが非常に遠く
くり返しの作業となる削除作業について負担の多さが課題でした。


構造モデラ―
簡潔な操作方法とするため、『部材を選択する。』『削除を実行する。』を基本の操作としました。

【利用例】
  ① 部材選択ツールバーから削除対象の部材のアイコンを選択します。
  ② 伏図、フレーム図から該当の部材を選択します。
  ③ リボンメニュー最左端の[編集]パネルから『削除』ボタンにより削除します。
    (右クリックのショートカットメニューでも削除できます。)




【補足】
 ・[削除]ボタンを先に選択し、複数の削除対象を連続的に削除することも可能です。

 ・部材選択アイコンにマウスカーソルを重ねると説明がポップアップされます。アイコンの内容が確認できます。
  慣れてくると非常に手軽で便利な操作方法となっています。

 ・リボンメニューから入力できるダイアログ形式の指定ダイアログには『削除』ボタンを設けています。

 ・軸と階の削除はショートカットメニューのみとなります。
  軸名称、層名称の上で右クリックし操作してください。
  詳しくは下記のQ&Aをご参照ください。
  【Q&A】
  通り心・層・任意通り心の削除、挿入方法を教えてください。 [文書番号 : NBUS00080]





5) 出力機能『NOUT』

BUS-6
出力機能には、異なる計算条件の結果を保持できる『計算結果の履歴管理』、グラフィック出力の計算結果を一つの画面に並べて結果の違いを直接比較できる『並列出力』、『ウインドウ機能』では設計の判断に必要な項目を簡単に閲覧できるハンドリングの良さがあります。
後継の構造モデラーシリーズでも機能を継承し発展させることが求めらました。

他方で、入力機能、計算機能、出力機能を同じプログラム内で動作させていたため、計算結果出力機能の動作中は入力作業や計算実行が行えず、作業を止ざる負えない状況となっていました。出力機能が入力機能、計算機能を圧迫し、一体の機能構成が設計検討の妨げとなる課題がありました。また、以前より「入力データと計算結果出力を並べて確認したい。」とのご要望を複数頂いていましたが機能の構成上対応できませんでした。


構造モデラ―
入力・計算機能(構造モデラー)と出力機能(NOUT)を別プログラムとすることで、BUS-6の機能の継承やCSV出力機能を追加するなどの発展が可能となりました。ただし、BUS-6と同様に計算実行後に結果を連続して確認できるよう、計算終了後に自動的にNOUTを起動し、結果を出力する動作としました。
また、1台のPCで複数のモニターを利用している場合は、入力情報と出力情報を個別の画面で表示・確認できるようになりましたので、別々のモニターで入力データと計算結果出力の確認を並行して行うことができます。

入力・計算機能、出力機能の構成を分けたことで、個々に稼動するため計算出力中も入力作業が可能となりました。
入力では情報連携機能の拡充、計算では処理速度・精度の向上、計算結果出力では機能の充実を図ることができ設計の能率を向上させることができました。


【注意】
 ・計算終了後に計算結果を出力しますと出力画面(NOUT)の裏側に入力画面(構造モデラ―)が起動した状態となることが
  あります。また、その逆もありますので出力画面から入力画面に切り替える場合は
  タスクバーから画面を切り替えるなどしてご利用ください。

 ・BUS-6の様に単一のアプリケーション内に入力画面と出力画面を表示することはできません。


補足
 ・新たな入力方法といたしましたのでBUS-6シリーズと同じ入力画面とする指定は設けておりません。
 ・入力例をもとに操作方法を習得できるチュートリアルを設けております。合わせてご活用ください。
  チュートリアルの参照方法はNBUS00009をご確認ください。

 ・下段の関連文書では構造モデラーシリーズの新機能等をご紹介しています。
  合わせてご活用ください。


関連文書
NBUS00008 構造モデラ―シリーズの計算編マニュアルの参照方法を教えてください。
NBUS00009 構造モデラーシリーズのチュートリアルの参照方法を教えてください。
NBUS00011 『ヘルプ』の参照方法を教えてください。
NBUS00015 +NBUS7で追加した機能について教えてください。
NBUS00016 +NBUS7で改良や仕様変更した機能を教えてください。
NBUS00024 断面計算結果の詳細を確認できますか。
NBUS00025 部材耐力計算の詳細を確認できますか。
NBUS00042 『部材プロパティ』『構造プロパティ』とはどのような機能ですか。
NBUS00070 寸法や面積、部材の傾斜角などを図あたりできますか?
NBUS00072 +基礎で改良や仕様変更した機能を教えてください。
NBUS00080 通り心・層・任意通り心の削除、挿入方法を教えてください。



文書情報

製品カテゴリ: 構造モデラー+NBUS7/+基礎/+COST 最終更新日: 2023-11-09
バージョン: 構造モデラーシリーズ Ver.1.x,
文書番号: NBUS00087
分類: その他


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