『第2種構造要素の判定』の軸力の再配分に考慮する伝達方向を教えてください。 [文書番号 : DOCR00845]

概要
軸力の再配分に考慮する伝達方向について説明します。
回答
「第2種構造要素の候補」となる柱を対象に『第2種構造要素の判定』をCSV形式ファイルで計算しています。
以降は第2種構造要素の候補を‟候補柱”、判定対象となる柱を‟検討柱”と称し説明します。

検討柱は脆性破壊以降、支持していた鉛直荷重時軸力を部材自身の残存軸耐力での支持が期待できない場合、隣接する周辺の鉛直部材へ負担していた軸力の再配分を検討します。 鉛直荷重時柱軸力の再配分の判定にあたりプログラムでは後述の伝達方向を想定しています。

伝達方向の想定について
検討柱の負担する軸力の再配分にあたり、検討柱に隣接するスパンの鉛直部材の最上階から各階に接続するはり、壁を介し、 各階の最大4方向への伝達を考慮します。
隣接するスパンの鉛直部材が耐震壁または枠付き増設ブレースの側柱となる場合、無条件に伝達できるとします。また、直交方向に耐震壁または枠付き増設ブレースが取り付く側柱も同様に考慮します。




軸力の再配分の対象外となるケース

①検討柱と同じ階で隣接する部材が候補柱となる場合
②検討柱に隣接する柱が外周の柱となっている(1スパンとなっている)場合
③検討柱の直上階の柱に対し、同じ階で隣接する柱が候補柱となる場合



軸力再配分の伝達経路としない部材

①フレーム内の雑壁
②検討柱に対し任意軸上のはり又は壁を介し接続する柱

注意
【 伝達を考慮しないケースについて 】

検討柱に隣接する柱が外周の柱となっている(単スパンとなっている)場合
単スパン架構では検討柱が第2種構造要素となった場合、検討柱と対になる柱(外周の柱)には、梁がキャンティレバー状態(片持ち状態)で取り付くことが想定されます。 検討柱から外周の柱へ『梁のせん断力』として軸力を伝達できないと考えられるため、その方向への軸力の再配分をおこないません。
また、[はりせん断力伝達能力]を直接入力されてる場合も伝達能力を「0」とし直接入力を考慮しません。ご注意下さい。

検討柱の上階の柱や同一階の柱に隣接する柱が第2種構造要の候補柱となる場合
第2種構造要素の候補柱は伝達される軸力を負担できないものとし、第2種構造要素の候補柱より上階の伝達能力を考慮しません。ご注意ください。

スパンをまたぎ柱が接続する場合
中間のスパンに柱配置がない、またはダミー柱を配置している場合、次に隣接する柱への伝達を考慮しません。ご注意ください。



伝達を考慮するケースについて 】

検討柱の直上階の柱が候補柱となる場合
検討柱の軸上の柱に候補柱が生じた場合は、隣接するスパンの鉛直部材の最上階から各階に接続するはり、壁の伝達力の合計を伝達能力として考慮します。



参考
【文献】
DOC-RC/SRC Ver9 概要編マニュアル 2018 年 2 月 初版第1刷発行
3章-95頁~3章-99頁 4)第2種構造要素の判定[kozoelement1.csv、kozoelement2.csv]
マニュアルでは伝達力の計算方法を立体的なモデルで計算例とともに解説しています。

2017年版既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準 同解説 平成29年7月1日2017年改訂版発行
112頁 (b)第2種構造要素の判別方法、(c)作用軸力の算定 

2017年版既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準 同解説 平成29年7月1日2017年改訂版発行
322頁 (3)高軸力に対する第2種構造要素の検討

2017改訂版 実務者のための耐震診断耐マニュアル 平成29年11月 一般財団法人 建築士事務所協会
61頁 (2)第2種構造要素の判定 中段 より
『1スパン架構においては梁がキャンティレバー状態になるので、軸力再配分させることは適切ではない。』

【操作】
第2種構造要素の判定[kozoelement1.csv、kozoelement2.csv]の確認方法
[耐震診断]→[CSV形式ファイルの出力]より、第2種構造要素判定結果1又は2をクリックしご参照下さい。

はりせん断力伝達能力
メニュー[耐震診断]→[計算条件]→[はりせん断力伝達能力]より
[配置]の場合、伏図またはフレーム図の作業ウィンドウから指定したいはりをクリック、または範囲をマウスでドラッグして囲むと配置できます。 画面上では、DD7[××]と表示されます。××は入力値が入ります。
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文書情報

製品カテゴリ: DOC-RC/SRC 最終更新日: 2019-03-25
バージョン: DOC-RC/SRC[All],
文書番号: DOCR00845
分類: 計算方法


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