外皮(外壁、屋根、床、天井、土間床)材料の熱貫流率に関して、木造などの場合には、外皮材料を熱橋部も含めた層構成として登録し、材料構成と面積比率を設定することにより平均熱貫流率を求め、断熱性能を評価します。
面積比率を求めるには、断熱層を貫通する構造材や下地材など、熱橋部の外皮面での面積を1つずつ積算しなければなりません。
ここでは、例として開口部を含む外壁の熱橋面積比率の設定方法を説明します。
なお、木造軸組構法・枠組壁構法などでは、簡易的な方法として、各構法において一般的とされる面積比率を適用する方法もあります。詳しくは、
[文書番号:SAVE00036]、
[文書番号:SAVE00037]にて解説しています。
材料を作成する時には、開口部を含む任意の範囲を1つのユニットと考えて作成します。
しばしば採られる方法として、図の赤斜線の部分を開口部と考えることにより、窓台、窓まぐさを省略し間柱のみを熱橋部として、面積比率は幅方向の比率で計算する方法があります。
この場合、間柱の一部も開口部扱いとなりますが、一般的にはガラスよりも構造部材の方が熱貫流率が低く断熱性能が高いため、安全側の計算結果が得られます。
面積比率は、次のように計算します。
一般部: (
ℓ1+
ℓ2+
ℓ3 ) /
ℓ
熱橋部: (
ℓa+
ℓb ) /
ℓ
ここでは木造を例としましたが、鉄骨造で熱橋部がCチャンネルなどになる場合は、さらに詳細な設定をする必要があります。
Cチャンネルスタッドなどの場合の面積比率の設定方法は、
[文書番号:SAVE00039]にて解説しています。