各モデルには長所・短所があり、それらの特徴を知った上で適切にモデル化を行う必要があります。
代表的なモデル化として表に示す4種類の特徴を示します。
※FAP-3では壁厚を入力して自動的にこれらのモデル化を行う機能はございません。
線材置換法 | ブレース置換法 | 壁エレメント置換法 | 有限要素法 | |
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モデル図 | ||||
特徴 | 壁と柱を一体のものと見なして一本の線材に置換するので、壁が不規則に配置されると剛域の範囲など、考え方が難しく、計算精度が悪くなります。 | 壁を、せん断剛性が等価なブレースに置換し、曲げ剛性は側柱の軸剛性増大率で調整してモデル化します。壁に軸力が発生するような場合(高層で建物の周辺部にある場合など)は精度が悪くなります。せん断力の作用する方向を考えてモデル化することで精度の良い結果が得られます。 | 壁を、せん断剛性と曲げ剛性が等価な柱に置換し、モデル化します。壁が上下に繋がっている場合は、有限要素法に近い精度の解析結果が得られます。壁が横に繋がって、壁梁として鉛直荷重を受ける様な場合には応力の計算精度は悪くなります。 | 壁を板要素に分割し、柱とはりは線材としてモデル化します。分割を細かくすれば精度はよくなりますが、計算時間がかかります。 |