二次部材の断面計算結果の出力方法を教えてください。 [文書番号 : NBUS00098]

概要
構造計算書への出力方法とCSV形式の詳細結果出力の確認方法を説明いたします。
回答
二次部材は主架構や耐力壁のように常時の計算結果出力の対象としていません。
基本設計や部分的な計画変更時、計算書のまとめ等の任意のタイミングで一時的に利用することを想定しています。 そのため、初期値は『計算結果を出力しない』指定となっています。
後述の操作方法を参考に『計算結果を出力する』として結果をご確認ください。
ここで、片持ばりは計算編「2.2.6 部材の構造種別と断面形状」の記載の通り、二次部材ではなく主架構部材と位置づけているため、後述の操作の対象外となります。


【操作概略】

1)二次部材の部材リストで配筋を指定します。
  各部材リストの配筋の入力欄を有効とします。

2)二次部材を断面計算の対象とします。
  共通条件、個別指定を利用し計算結果の出力対象部材を指定します。

3)二次部材の断面計算を実行します。
  一貫計算、個別計算で全部材、部材種別毎、部材毎の『検定計算』計算結果を出力できます。
  必要な配筋を求める『算定計算』の機能も設けています。
  算定計算終了後、算定結果を部材リストに反映させることもできます。
  ※2)の指定を考慮し計算実行後も指定を保持します。不要となりましたら指定を外してください。


操作
1) 二次部材の部材リストで配筋を指定する方法

 1-1) [プロジェクト]→[プロジェクト概要]→タブ:建物概要より
    二次部材で「鉄筋を入力する」にチェックを入れ選択します。
    下段の[OK]を選択し指定を有効とします。

 1-2) 1-1)の指定により、『RC小ばり、スラブ、片持スラブ』の部材リストで
    配筋の指定欄が有効となりますので配筋を指定します。
    『S小ばり』については、断面寸法の入力を考慮します。
    ※S小ばりの端部等の接合部は、計算対象外のため指定項目を設けていません。




2) 二次部材を断面計算の対象とする方法

 2-1)共通条件で全ての部材を断面計算の対象とする方法

  [上部計算]→[計算条件▼]→[二次部材計算条件]→タブ:RC小ばり、スラブ、S小ばりより
  断面計算条件:断面計算の指定で『指定する』を選択します。
   ※初期値は『指定しない』となっています。変更が必要です。
   ※全ての部材を断面計算の対象とする場合
    次項の「個別条件で部材毎に断面計算の対象とする方法」の操作は不要となります。


 2-2)個別条件で部材毎に断面計算の対象とする方法

  構造プロパティで、断面計算の指定:指定する を選択し該当の部材に配置します。
  この時、共通条件の断面計算の指定を『指定しない』としても個別指定は有効となります。
  スラブを例に説明します。

  【操作例:スラブ】
   [構造モデル]→[構造モデル]→[構造プロパティ配置▼]より、構造プロパティを起動します。
   部材の種別でスラブを選択し、断面計算の指定:スラブ を選択します。
   配置ボタンを押し下げ、該当のスラブを選択し配置します。







3) 二次部材の計算を実行する方法


 3-1)一貫計算で『検定計算』を実行する方法

   [一貫計算]→[連続計算]を選択した場合は
   「二次部材計算を実行する」にチェックを入れます。
 
 
   「全部材を計算」を選択した場合
     2-1)の共通条件、2-2)の個別条件の断面計算指定「する」「しない」に関わらず
     全部材を計算します。
     (主架構部材の断面計算と同様の動作としています。)


   「断面計算指定を行った部材を計算」を選択した場合
     2-1)共通条件で二次部材計算条件:断面計算『指定する』とした場合
      2-2)の個別条件で断面計算指定「計算条件による」「指定する」とした二次部材を計算します。

     2-1)共通条件で二次部材計算条件:断面計算『指定しない』とした場合
      2-2)の個別条件で断面計算指定「指定する」とした二次部材を計算します。
      (主架構部材の断面計算と同様の動作としています。)




  【補足】
    [一貫計算]→[一貫計算]を実行した場合
     [一貫計算]では「二次部材計算を実行する」にチェックを入た場合
     全部材を断面計算の対象とします。
     そのため、計算実行時に「断面計算-出力指定」により、出力対象とする部材の制限を行っても
     「13.2.2及び13.3.2検定比図」、「§15 メッセージの一覧(詳細)」には全部材を出力します。

     「断面計算-出力指定」により『断面計算指定を行った部材を出力』とした場合は
      「13.2.3 RC造小ばりの計算結果」
      「13.2.4 S造小ばりの計算結果」
      「13.3.3 スラブの計算結果」
      「13.3.4 片持スラブの計算結果」
      「13.3.5 出隅片持スラブの計算結果」
     に指定した部材※のみを出力します。
     ※前述の[連続計算]の「断面計算指定を行った部材を計算」と同じ部材を対象とします。




 3-2)個別計算で『検定計算』を実行する方法

   [上部計算]→[二次部材計算]→[断面検定計算]を選択します。
   『計算対象部材』を選択し、計算結果を確認します。





 3-3)個別計算で『算定計算』を行い、部材リストに結果を反映する方法
   下記の順で操作します。

   1)算定計算の実行
     [上部計算]→[二次部材計算]→[断面算定計算]を選択します。
    グループ出力の指定で「グループ出力(層別)」または「グループ出力(全体)」を選択し
    計算を実行します。「個別指定」では、後述の2)の指定が有効となりません。
 
    2)算定結果の反映
    [上部計算]→[二次部材計算]→[断面算定結果の編集]を選択します。
    ダイアログの設定後に[実行]を選択しますと算定結果を「RC小ばりリスト」「スラブリスト」
    「片持スラブリスト」に反映します。

  【注意】
   [一貫計算]→[連続計算]でグループ出力の指定で
  「グループ出力(層別)」または「グループ出力(全体)」を選択しても
   2)算定結果の反映の[断面算定結果の編集]は実行できません。ご注意ください。

詳細
1)構造計算書出力項目

 §13 その他の部材
  13.1 計算方針
   (1) 計算方針
    2) 計算種別
    3) 準拠規準
    4) 検定用応力組合せ一覧

  13.2 小ばり
   13.2.1 部材番号配置図
   13.2.2 検定比図
   13.2.3 RC 造小ばりの計算結果
   13.2.4 S 造小ばりの計算結果

  13.3 スラブ
   13.3.1 部材番号配置図
   13.3.2 検定比図
   13.3.3 スラブの計算結果
   13.3.4 片持スラブの計算結果
   13.3.5 出隅片持スラブの計算結果



2)CSV形式出力による詳細値の出力方法

 断面計算結果の内訳
 NOUTより、[ホーム]→[二次部材計算▼]→[計算過程のCSV出力]を選択します。
 構造プロパティで、『計算過程のCSV出力:出力する』 を選択した部材について
 計算実行後、CSV形式で計算結果の内訳を出力できます。

 操作例:計算結果のCSV形式出力(小ばり)





3)CMQ図、応力図、検定用応力図の計算結果値の出力
 NOUTより、[ホーム]→[二次部材計算▼]→[CMQ図]、[応力図]、[検定用応力図]のいずれかを選択します。
 リボンメニューに選択した項目名のタブが表示されますので『外部出力:CSV』を選択し
 結果の一覧を確認します。


【注意】
二次部材の転送
構造モデラーシリーズで配置した二次部材について
KozoToolシリーズ/2次部材構造計算 KT-SUBに転送する機能を設けておりません。


解説
【計算編マニュアル】
構造モデラ―+NBUS7 Ver.3 計算編 マニュアル
 2023 年 10月 初版発行

項目
第10章 二次部材の計算
10.1 二次部材計算の概要
 10.1.1 RC造小ばり、片持小ばり
 10.1.2 RC造スラブ、片持スラブ・出隅片持スラブ
 10.1.3 S造小ばり、片持小ばり

10.2 RC造二次部材の計算
 10.2.1 RC造小ばり、片持小ばり
  10.2.1.1 準備計算
  10.2.1.2 応力計算
  10.2.1.3 たわみの計算
  10.2.1.4 断面計算

 10.2.2 RC造スラブ、片持スラブ・出隅片持スラブ
  10.2.2.1 準備計算
  10.2.2.2 応力計算
  10.2.2.3 たわみの計算
  10.2.2.4 断面計算

10.3 S造二次部材の計算
 10.3.1 S造小ばり、片持小ばり
  10.3.1.1 準備計算
  10.3.1.2 応力計算
  10.3.1.3 たわみの計算
  10.3.1.4 断面計算

関連文書
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文書情報

製品カテゴリ: 構造モデラー+NBUS7/+基礎/+COST 最終更新日: 2023-12-26
バージョン: 構造モデラーシリーズ Ver.1.x,+NBUS7 Ver.3.x,
文書番号: NBUS00098
分類: 操作・入力


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