そで壁付柱耐震壁のせん断耐力(Qsu)は両側柱型付壁のせん断耐力(Qsu)にそで壁部の終局せん断強度 (sdQsu)を加算します。加算するそで壁の長さ、厚さに関して規基準、マニュアル等に関連する記述を確認できませんが、DOC-RC/SRCではそで壁部の耐力を考慮するため下記のように境界値を設けています。
既存のそで壁、増設壁符号配置による補強そで壁いずれにも該当いたします。
そで壁長さ
柱面からそで壁端部までの長さ(以降そで壁長さ)がモデル化条件の「計算に考慮するそで壁、たれ壁、腰壁の最小長さ(㎝)」の指定値以上、かつ、片側にのみそで壁が取り付く場合は長さ45cm以上、両側にそで壁が取り付く場合はそで壁長さの合計が45cm以上であれば、配置したそで壁の耐力を両側柱型付壁のQsuに加算します。
※耐震診断計算条件の「耐力計算に考慮するそで壁最小長さ」の指定値ではなく、45cm以上を境界値としています。ご注意ください。
厚さ
壁厚が10㎝以上となるそで壁を両側柱型付壁のQsuに加算します。
【グラフィック出力】
項目:10.1.1 部材の終局強度と靭性能(※加力時)
『そで壁』を考慮しますと、鉛直部材欄に下記のように
両側柱型付壁[ロ+++ロ、ロ***ロ]にそで壁部を模したマーク[+ロ+++ロ+、*ロ***ロ*]を描画しています。
【CSV形式詳細出力】
[耐震診断]→[CSV形式ファイルの出力]→[終局強度の個別出力]より
確認する検討方向、柱・壁にチェックを入れ、部材の配置軸を指定し[OK]を押します。
CSV形式出力で部材毎の詳細結果を確認できます。
【Qsuの計算結果】欄下段にsdQsu:そで壁の終局せん断強度 sdQsu = 0.8√Fc[㎏f/cm2]×(ΣA:そで壁面積)が出力されています。
【操作】
「計算に考慮するそで壁、たれ壁、腰壁の最小長さ(㎝)」の指定
[構造計算共通条件]→[モデル化]→[モデル化条件]→〔開口壁〕タブ より
『剛性・剛域等に考慮するそで壁、たれ壁、腰壁の最小長さ:10.0㎝(省略値)』 の指定を変更できます。
※部材毎の個別に「計算に考慮する長さ」を指定することはできません。厚さについては10cm以上を固定値としています。