DRA-CAD13シリーズ以降で追加された「拡張線分」コマンドに、勾配を入力する項目があります。
この機能で勾配を指定して線を作図する事ができます。
リボンメニューではメニューバー[ホーム]または[作図]、プルダウンメニューでは[作図]に「拡張線分」コマンドが入っています。
「拡張線分」コマンドを実行し、『勾配』のチェックボックスをONにして、勾配の値を設定します。
OKボタンをクリックし、画面上でクリックすると勾配角度が固定された線分の作図ができます。
他に『長さ』のチェックボックスをONにして数値を設定すると、長さと角度を指定した線分の作図ができます。
DRA-CADは、角度を度単位(degree)で入力する規則になっています。
「複写」「移動」「回転」などの図形編集コマンドの角度欄には、寸勾配の入力を自動的に度単位に変換する機能はありません。
三角関数の計算(ver.3.0以降)機能とテンプレートリスト機能を利用して以下のように寸勾配を入力しやすくする工夫ができます。
- 寸勾配の角度の計算式を入力する
三角関数を含む計算式を角度入力欄に直接入力し、[A]ボタンを押すと寸勾配角度が角度入力欄に入力されます。
たとえば、3寸勾配の角度を計算する式は以下のようになります。
DEG(ATAN(3/10))
この結果角度入力欄には、16.69924・・・・と入力されます。
- よく使う寸勾配を角度のテンプレートリストに登録しておく
ver.3.0からテンプレートリストは長さ、角度、倍率・・・などの種別ごとに区分されて保存されるようになりました。そこで、角度入力欄で右クリックし「テンプレートの追加」を実行します。
テンプレートリストを使用する通常の方法のように、よく使用する寸勾配の数値をテンプレートリストに登録することで、角度入力欄を右クリックしその数値を選択するだけで角度を指定する
ことが可能になります。
また、テンプレートリストは本来数値だけを入力するように設計されていますが、ここに計算式を入力しても同様のことを実現できます。
たとえば、上の式「DEG(ATAN(3/10))」をテンプレートリストに登録しておき、角度入力欄を右クリックしその数値を選択した後に、[A]ボタンを押すと寸勾配角度が角度入力欄に入力されます。
この方法ならテンプレートリストの数値として(3/10)が確認できますので、いくつの寸勾配かを簡単に識別する事ができます。