基礎構造計算結果 12.5 基礎ばりで負担する応力一覧 の曲げ戻し応力はどのような応力を指しているのでしょうか?
基礎底位置(杭頭位置)の水平反力による基礎ばり心までの軸心のずれを補間する曲げモーメントも含まれていますか?
基礎ばりで負担する曲げ戻し応力について [文書番号 : BUS00850] 概要
基礎構造計算結果 12.5 基礎ばりで負担する応力一覧 の曲げ戻し応力について 質問 基礎構造計算結果 12.5 基礎ばりで負担する応力一覧 の曲げ戻し応力はどのような応力を指しているのでしょうか?
基礎底位置(杭頭位置)の水平反力による基礎ばり心までの軸心のずれを補間する曲げモーメントも含まれていますか? 回答
[基礎計算条件]や[基礎ばりへの曲げ戻し負担率の個別指定]の曲げモーメントの処理で偏心曲げモーメントを基礎ばり(上部構造)で負担する設定としていた場合に出力されます。 この偏心曲げモーメントは柱心と基礎心とのずれにより、軸力作用位置がずれることにより生じる曲げモーメントを指しています。(図1) 柱心と基礎心とのずれは[杭、独立基礎の寄り寸法]等の寄り寸法の入力で行ってください。 偏心距離eは基礎構造計算結果 §1. 基礎伏図 で、軸力Nは §6. 基礎計算用軸力 で確認できます。 図1 偏心曲げモーメント
[基礎計算条件]や[基礎ばりへの曲げ戻し負担率の個別指定]の曲げモーメントの処理で付加曲げモーメントを基礎ばり(上部構造)で負担する設定としていた場合に出力されます。 この付加曲げモーメントは基礎底位置(杭頭位置)の水平反力を基礎ばり心までの軸心のずれを補間する曲げモーメントを指します。(図2) 基礎ばり心から基礎底(杭頭)までの距離hは、基礎構造計算結果 §8.基礎に作用する水平力 に表記があり、水平力Qは、§8. 基礎に作用する水平力 や11.3 杭1本当りに作用する水平力 (杭基礎の場合)等で確認できます。 ※基礎ばり心から基礎底(杭頭)までの距離hが基礎ごとで異なる場合には、代表的な数値のみ出力されています。 ※[基礎計算用応力の直接入力]が設定されていない場合には、剛床仮定により分配された水平力を用います。杭基礎であれば杭頭剛性によって、直接基礎であれば基礎底面積によって分配された水平力がそのまま基礎に作用する水平力として用いられます。 注:データベース番号:6.0.0.9より、杭基礎から基礎ばりへ戻す付加曲げモーメントのhは基礎ばり心から基礎底までの距離ではなく、杭のフーチングへの呑み込み長さを加味した基礎ばり心から杭頭までの距離に変更されました。 図2 付加曲げモーメント
杭基礎構造で[基礎計算条件]や[基礎ばりへの曲げ戻し負担率の個別指定]の曲げモーメントの処理で杭頭曲げモーメントを基礎ばり(上部構造)で負担する設定としていた場合に出力されます。 杭体の応力計算によって求められた杭頭曲げモーメントの基礎ごとの合計が、基礎ばりで負担する曲げ戻し応力として出力されます。 杭体の応力計算によって求められた杭頭曲げモーメントは基礎構造計算結果11.5 杭体変位・応力 でご確認ください。 ※長期の水平力を作用させている場合の注意事項 11.5 杭体変位・応力 の杭頭曲げモーメント や 11.3 杭1本当りに作用する水平力 の杭頭位置に作用する水平力 は、長期・短期の杭1本ごとの値であり、12.5 基礎ばりで負担する応力一覧の曲げモーメントは、鉛直時、地震時の基礎1基ごとの値です。 このため、長期の水平力を作用させている場合には、短期の曲げモーメントから長期の曲げモーメントを差し引き、地震時の曲げモーメントとしています。 基礎1基ごとの地震時曲げモーメント = ( 杭1本当たりの短期曲げモーメント - 杭1本当たりの長期曲げモーメント ) × 基礎1基ごとの杭本数 ※値の正負は右手座標系(図3)で変換します。 図3 右手座標系 関連文書 BUS00351 上部構造への曲げ戻し処理手順BUS00422 XAJコードとAJコードについて BUS00423 基礎構造で使用する1階構造心の算出方法 文書情報
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