DOC-RC/SRCでは下階壁抜け柱やペンシル型の建物の外柱の検討時に利用できるようメカニズム時の軸力(NS)を下記のように計算します。終局強度、靭性指標の計算に使用します。
Ns=NL+α・Ne
Ns:柱軸力
NL:長期軸力[kN]
α:地震時軸力割増係数(αx、αy)
Ne:許容応力度等計算時の水平荷重時地震時変動軸力[kN](Co=0.2:省略値)
【注意】
診断計時の柱負担軸力(NLまたはNS)がNmax :最大軸方向強度を上回る又はNmin :最小軸方向強度を下回る場合は算定の対象外となりMuを『0』としています。
詳細は関連文書:DOCR00856をご参照ください。
耐震壁も柱と同様にNSを計算します。
2017年RC耐震診断基準では132頁の下から5行目の「(ii) 壁の軸方向力について」に「付則2の算定式によって算出する時に用いる軸力は、~、地震時の軸力の影響を無視してよいものとする。」とし、同基準付則2解説の237頁1)基本方針では「終局強度算定に用いる~軸力は柱と同様とする。」と記述されているため、地震時変動軸力の指定に応じ柱と同様に計算しています。
【計算結果の確認方法】
NS
計算結果出力(グラフィック出力)
項目:9.4 柱、壁の軸力
NSは短期軸力欄に記載します。
応力図
[ウインドウ]→[応力図]より応力図が表示できます。
右クリックし、ショートカットメニューの中から「応力図の表示設定」により表示を切り替えます。
・長期軸力(NL)は荷重ケース:鉛直荷重時(地震)を指定してください。
・水平荷重時地震時変動軸力(Ne)は荷重ケース:地震時を指定してください。
地震時軸力割増係数(α)を考慮した下階壁抜け柱の検討
[耐震診断]→[CSV形式ファイルの出力]→[下階壁抜け柱の検討1(nowall.csv)]より
計算結果を参照できます。