Q. 「W-M1041: 断面計算位置が直交方向の剛域内に含まれるため、直交方向の曲げ応力を0とし、1軸での検討を行った。」
このメッセージについて解説してください。
A. このメッセージは、柱の「2軸曲げ」を考慮した断面計算を行う際、
「計算対象方向の断面計算位置が、直交方向の剛域の範囲内に入ってしまっているため、2軸での検討ができず1軸のみの検討となった」
ことをお知らせするメッセージです。
■ メッセージが出力される理由(メカニズム)
プログラムの仕様上、「剛域の範囲内」は断面算定の対象外として扱われるため、採用される応力は「0」となります。
X方向とY方向で「断面計算位置」や「剛域の長さ」が異なる柱の場合、短い位置の方向(例:X方向)の断面計算を行う際、
その位置がもう一方の方向(例:Y方向)の剛域内に入り込んでしまうことがあります。
この時、直交方向(X方向)の応力が「0」として扱われるため2軸での検討が行えず、結果として1軸での検討に切り替わります。
■ 発生しやすいケース
X方向とY方向で剛域の長さや計算位置に差が生じる以下のような入力状況で発生します。
* X方向とY方向で、取り付くはりのレベル(高さ)や、はりせい、打ち増し高さが異なる場合
* 片方の方向にのみ、腰壁・垂れ壁・雑壁などが取り付いており、剛域が大きくなっている場合
* S柱の柱脚において、ベースプレートが未配置であり、かつ計算条件により断面計算位置が
「軸心(基礎ばり心)」などの深い位置に設定されている場合
■ 対応・回避方法
設計者の判断にて、以下のいずれかの方法でご対応をお願いします。
【対応策①】所見(コメント)を記載してそのまま進める
このメッセージはプログラムの仕様に基づく確認メッセージです。剛域内であり1軸での検討結果で設計上問題がないと
ご判断いただける場合は、計算書にその旨の所見を記載してそのまま進めることが可能です。
【対応策②】柱の曲げモーメント計算位置を直接入力する
メッセージを回避したい場合は、構造モデル図で該当の柱を右クリックして`[部材プロパティ(構造)の変更]`を開き、
「鉛直荷重時曲げモーメント計算位置」「水平荷重時曲げモーメント計算位置」の項目に、
直交方向の剛域内に含まれない値を直接入力して指定してください。
【対応策③】S柱の柱脚設定を見直す(※ベースプレートがないS柱で発生している場合)
S造の柱脚で発生している場合は、以下のいずれかの対応で回避できることがあります。
* 意匠モデルで、柱脚にベースプレートを正しく配置する。
* [計算条件] > [断面計算条件] の「断面計算位置」タブにおいて、「S柱はり」の設定を
「軸心、RC部材との交差部は柱/はり面(またはフェース)」 などに変更し、算定位置が基礎ばり天端になるように設定する。





