[床のブレース置換]の指定により、RCスラブをブレースに置換します。
この結果、水平荷重時の床面の変位や床を置換したブレースの負担応力。
偏在している耐震壁の負担応力、フレーム(軸組図)の変位が確認できます。
床面の剛床仮定の成立について、プログラムで検討する事ができますか。 [文書番号 : DOCR00874] 概要
プログラムの機能についてご紹介いたします。 回答
[床のブレース置換]の指定により、RCスラブをブレースに置換します。 この結果、水平荷重時の床面の変位や床を置換したブレースの負担応力。 偏在している耐震壁の負担応力、フレーム(軸組図)の変位が確認できます。 詳細 床のブレース置換の方法 RCスラブのブレース置換では床をせん断剛性が等価なブレースに置換します。 X形の1本当たりのブレース断面積Ab は床の水平剛性とブレースの水平剛性を等値することにより以下のように求まります。 【床の水平剛性とブレースの水平剛性】 床の水平剛性 = r・G・Lx・t / κ・Ly ブレースの水平剛性 = 2E・Ab・Lx2 / (√(Lx2+Ly2))3 【X形の1本当たりのブレース断面積Ab】 Ab = r・G・t(√(Lx2+Ly2))3 / (2κ・E・Lx・Ly) ここに、 r :床開口などによる剛性低下率 E :ヤング係数 (=3.35×10^4×(γ/24)2×(Fc/60)1/3) (N/mm2) G :せん断弾性係数 (=E/2(1+ν)) (N/mm2) ν :ポアソン比(=0.2) γ :コンクリートの気乾単位容積重量(kN/m3) Fc:コンクリートの設計基準強度(N/mm2) κ :形状係数(κ=1.2) Lx、Ly :床の縦横長さ(㎜) t :床スラブ厚で1 つの床構造内でスラブ厚が異なる場合は面積による加重平均とします。(㎜) ※後述の参考文献をあわせてご参照ください。 【注意】 1) 床ブレース置換は大ばりに囲まれた区間で成立します。区間が多スパンにわたる場合も考慮します。 区間内にダミーばりがある場合は剛性を伝達できませんので床ブレース置換が行われません。 床ブレース置換が行われない場合は準備計算の実行過程で下記のメッセージを出力します。 『○○層XXフレーム□□軸の床ブレースは大ばりに囲まれていないため無視します』 2) 応力解析では剛床を仮定しています。 床ブレース置換を有効とする床面に取り付く剛床には、多剛床や独立水平変位による剛床解除が必要です。 3) 床スラブに開口がある場合でも「r : 床開口などによる剛性低下率」は自動計算しません。 剛性低下率を考慮する場合は『床のブレース置換』配置時に指定してください。 【出力】 DOC-RC/SRCでは計算に考慮した「X形の1本当たりのブレース断面積Ab」は内部計算とし 出力を設けていません。 操作
【床のブレース置換】 床のブレース置換配置 [構造計算共通条件]→[モデル化]→[床のブレース置換]より [配置]ボタンを押し、伏図より床のブレース置換を行う床面をクリックしますと配置できます。 床の置換ブレース任意配置(置換ブレースを直接入力するときや任意軸を含む場合に使用します。) [構造計算共通条件]→[モデル化]→[床の置換ブレース任意配置]より 置換ブレース断面積(cm2)を指定し、ブレースを配置する始端をクリックします。マウスを移動すると、ラバーバンドが表示されます。ラバーバンドを引いてブレースを配置する終端をクリックします。 【剛床解除】 多剛床 [構造計算共通条件]→[モデル化]→[多剛床]より [配置]ボタンを押し、剛床番号を選択し、伏図から多剛床とする範囲を囲み配置してください。 独立水平変位 [構造計算共通条件]→[モデル化]→[独立水平変位]より 方向・荷重ケースを選択し、伏図より該当の節点を指定してください。 【応力図・変位図】 置換したブレース、偏在した壁面の応力図 [ウインドウ]→[応力図]をクリックします。 画面左上の[画面選択ウインドウ]ボタンを押し、伏図、軸組図に表示に切り替えます。 右クリックし、ショートカットメニューの中から「応力図の表示設定」により表示条件を指定し「OK」を押して下さい。図が切り替わります。 伏図では置換ブレースの負担軸力、軸組図では偏在している耐震壁の負担応力を確認できます。 床面、フレームの変位図 [ウインドウ]→[変位図の表示]をクリックします。 画面左上の[画面選択ウインドウ]ボタンを押し、伏図、軸組図に表示に切り替えます。 表示画面上で右クリック『変位図の表示設定』より、荷重ケース等の各タブ内の表示条件を指定し「OK」を押して下さい。図が切り替わります。 参考
[ヘルプ]→[ヘルプの目次]より、[BUSシリーズ ヘルプ]を開き ■BUS-6 Ver.1.0:[BUS-6概要編]のボタンを押し、PDF形式のマニュアルよりご確認ください。 RC/SRC/S造建物の一貫構造計算 BUS-6 Ver.1.0概要編 2020 年 4 月 第8 版発行 項目:5.2.1 一般事項 構造モデルの基本事項 3)剛床の仮定 【通常の適用範囲外】 項目:5.2.2.6 床スラブのモデル化 文書情報
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