平面傾斜するフレーム内雑壁、フレーム外雑壁の耐力について [文書番号 : DOCR00837]

概要
平面傾斜するフレーム内雑壁、フレーム外雑壁の耐力についてグルーピング時の集計方法について回答します。 ※以下はフレーム内雑壁、フレーム外雑壁を『雑壁』と称します。
回答
平面傾斜する雑壁の耐力について

雑壁の耐力成分は入力実長を用いた部材主軸方向の耐力を求めます。
基準軸座標系のX座標と雑壁の部材主軸の平面傾斜角度をθとし
X方向成分としてcosθの2乗、Y方向成分としてsinθの2乗を乗じ検討方向の耐力成分とします。
グルーピングに考慮する雑壁の耐力については検討方向の基準軸座標系の雑壁の耐力成分を集計します。

平面傾斜する雑壁のF値について

雑壁のF値は入力実長を考慮した部材主軸方向の耐力から破壊タイプを求めF値を計算します。
グルーピングでは上記のF値を検討方向毎、層毎に考慮します。
補足
平面傾斜角について

フレーム外雑壁の平面傾斜角度の入力では、X方向、Y方向の指定がありません。
例えば45゜で入力された雑壁は『直交方向』をX方向、Y方向のいずれの方向とするか自動判定できません。
このため、平面傾斜する雑壁については傾斜フレームの指定によらず両方向に考慮しています。
フレーム内雑壁も同様に計算します。

平面傾斜角が15°<θ<75° の範囲内の雑壁について
X方向の耐力成分、Y方向の耐力成分いずれも考慮します。

X座標と雑壁の主軸の角度をθしθ≦15°、θ≧75°となる雑壁について
基準座標に近い傾斜部材として基準座標の検討方向についての耐力成分を考慮します。
(θ≦15°の雑壁はX方向のみ、θ≧75° の雑壁はY方向のみ考慮します)

直交方向の耐力成分については考慮しません。
(θ≦15°の雑壁はY方向には考慮しません。また、θ≧75° の雑壁はX方向には考慮しません)

下図をご参照ください。







参考
架構の平面傾斜に関する文献
・2017年実務のための耐震診断マニュアルp51 :東京都建築士事務所協会
・2017年RC造耐震診断基準 改修設計指針 適用の手引き p119:建築防災協会
   (1)部材の2方向の軸に対する補正を行う場合



文書情報

製品カテゴリ: DOC-RC/SRC 最終更新日: 2018-07-24
バージョン: DOC-RC/SRC[ver.9.x],DOC-RC/SRC[ver.8.x],
文書番号: DOCR00837
分類: 計算方法


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