柱軸力の合計には、下記の①~④の重量が含まれません。
①壁柱の軸力
②任意点追加重量※1
③建物外に配置された雑壁の重量※1
④重量伝達方法で、「地震力」、「柱軸力、地震力、はり荷重に加算しない」と選択した鉛直部材等の重量
※1 重量の伝達経路が特定できないため柱軸力に含まれません。層の重量(Wi)には含まれます。
【グラフィック出力】
項目:9.4.1 柱、壁の軸力(長期柱軸力の合計)
項目:9.4.2 柱軸力 (長期柱軸力等の軸力表)
項目:9.4.3 壁軸力 (長期柱軸力等の軸力表)
項目:9.4.7 柱軸力に加算しない重量 (建物外に配置された雑壁の重量、任意点追加重量)※2
項目:9.5 層重量、床面積 層重量 (各層の合計)
※2内部計算で「柱軸力に加算しない重量」が生じた場合のみ出力します。
壁柱の負担軸力を減らし、側柱の負担軸力を増加させる方法について
「応力解析条件」の「鉛直荷重時柱軸方向変位」で「拘束する」と指定し、柱の軸剛度を100倍(省略値)とします。軸方向の剛性を高めることで壁柱が負担していた軸力の多くが柱の軸力として負担されるようになります。
【操作】
[許容応力度等]→[許容計算-応力解析・モデル化]→ [応力解析条件]より
「鉛直荷重時柱軸方向変位」:拘束する(省略値:柱軸方向剛性の倍率:100倍)と指定します。
壁柱の負担軸力が大きくなります
壁柱の負担軸力が減り、側柱の負担軸力が増します。
【注意】
柱の軸変形を「拘束する/しない」の計算結果の違いについて
①拘束しない場合は、 鉛直荷重時の柱の軸変形が大きくなり、梁の部材角が大きくなります。このために、モーメント勾配による梁のせん断力の付加軸力によって異常な柱の引き抜き力や圧縮力の発生が生じ易くなります。
②コンクリートの打設は、下階から順次打設しますので、応力の発生履歴があります。建物が完成した状態から載荷する応力解析は、必ずしも実状に合っているわけではありません。拘束した応力解析結果は、上階の応力、拘束しない結果は、下階の応力に実状が近い事が推測されます。
一般的には異常な応力の発生が少ないのは、「拘束する」になります。ただし、絶対ではありませんので、計算結果をご確認されて、指定して下さい。