BUS-3 Ver2と旧プログラム(BUS-3 Ver1)の相違点、追加機能 [文書番号 : BUS00569]

概要
BUS-3 Ver2と旧プログラム(BUS-3 Ver1)の相違点を教えて下さい。
質問
BUS-3 Ver2と旧プログラム(BUS-3 Ver1)の相違点を教えて下さい。
回答
下記はBUS-2Ver2購入時に製品に添付致しました
「BUS-3 Series Ver2.0 製品送付のご案内」
(BUS-3 Series Ver2.0バージョンアップ製品ご購入のお客様へ)
に記載されている内容です。

詳細

1.BUS-3 Ver1よりBUS-3 Ver2への入力変更点と追加された機能

変更・追加 変更の内容 追加された機能
コード名
CN1 第4項目を変更し、第5項目を追加。 DOC-RC/SRCの1次・2次診断を単独に計算できるように変更。これにより1次診断のみの計算ができるようになります。
BCO 新規レコード 各種計算基規準の選択や実行を指示する項目を本レコードに集約。
BLH 第2項目の省略値を「3」に変更 構造階高の計算法を「3」に変更。入力のない場合、構造階高は自動計算されます。
BNN 第2項目を追加。 任意軸の扱い方を直接指定する項目を追加しました。
BMR 使用できる鉄筋材質としてSR295を追加。 耐震診断などで使用できます。
BMS 使用できる鉄骨材質としてSTKR400/490、STK400/490、BCP325Tを追加。 従来SS400で代用していたSTK、STKR材質を追加し、さらにBCP325Tも追加。
DMS
DMC 外部袖壁の材質指定法を設定。 -
DMR
LW1 従来のLWをLW1に変更し、第3項目を追加。 屋根面の吹き上げ、吹き降ろし風荷重の計算方法を追加。
LW2 新規レコード 屋根面の吹き上げ、吹き降ろし風荷重を自動計算ではなく、直接風力係数で指定することができます。
LCF 第1項目の選択肢を追加。 従来のベタ基礎だけではなく、基礎形式に応じて、基礎ばり反力を計算する機能を追加。
LL 第6項目を追加。 用途の入力ができます。
LFG 第1項目の省略値を変更。 「1.3」に変更。
SSG 第4項目の断面形状の名称一部変更。第11項目を追加。 ボックスを箱形に変更。応力計算で剛床解除した場合に使用するはり断面積Anを直接入力できる。
SSC 第2項目の断面タイプを追加。 断面タイプにCFT柱を追加、入力しやすく、剛性増大率も自動計算します。
CFT柱はこのほかにもTG4レコードで入力することもできます。
SW 第4項目の選択肢を追加。 「壁重量を下層へ加算」、「上層へ加算」を追加。
第5~8項目を追加。 開口部の重量を追加。
第11項目の開口タイプを追加。 開口周比の計算方法を追加。
  開口周比の直接入力を追加。
  束壁のn値を追加。
  開口タイプとして10番スリット壁の入力を追加。
SCW2 開口タイプを追加 開口タイプとして10番スリット壁の入力を追加。
SCW3 第3項目を追加 「壁重量を下層へ加算」、「上層へ加算」を追加。
第4項目に壁重量の加算方法の選択肢を追加 開口部の重量を追加
第6項目を追加。 開口周比の計算方法を追加。
SBW 第2項目の選択肢を追加 ブレースタイプとして、補剛つきブレース、マンサード型を追加。
第3~5項目を追加 ブレース断面タイプとして角形鋼管を追加。
第8項目選択肢追加 ブレース材の断面計算用データを追加。
第15,16、19、21、22項目を追加。  
SPW 第12,13項目を追加 雑壁の剛性を考慮すべき剛床番号の指定を追加。
第20~23項目を追加 雑壁判別のためにコメントを追加。
  耐震診断のために耐力の直接入力を追加。
SS2 第3項目を追加。 小ばりの均等割付を追加。
PS6 新規レコード S造床ブレースの配置。
PS7 新規レコード S造床ブレースの任意配置。
PCS 入力の変更なし。 任意軸上の片持ちスラブ配置。
FC2 第1項目の選択肢追加。 ブレース置換の指定を追加。
第8、9項目追加。 雑壁評価の標準剛性の直接入力を追加。
第13、14項目変更。 束壁のn値の入力を追加。
第25、26項目追加。 水平力の作用方向をXY別個に指定できるように変更。
  剛床解除節点周りの部材の偏心率への考慮の指定を追加。
FC4 第6,7項目を追加。 SRC柱、CFT柱の鉄骨による剛性増大率の自動計算指定を追加。
FKH 第1,2項目、第5,6項目を追加。 従来はフレームごとの指定であったが、軸節点ごとに設定できるように変更。最下層も指定できるように変更。
FRS 入力の変更なし。 最下層にも多剛床を設定できるように変更。
FCD 第2項目を追加。 独立水平節点に対する作用水平力の比率を割合で入力できる機能を追加。
最下層の軸節点にも独立水平変位の設定できるように変更。
FEC 新規レコード 指定した柱を偏心率計算の重心や剛心に考慮するかどうかの指定を追加。
FEW 新規レコード 指定した壁を偏心率計算の重心や剛心に考慮するかどうかの指定を追加。
FBA 第5~7項目を追加。 壁エレメントの断面性能の直接入力を追加。
FB1 新規レコード 床をブレース置換(自動計算)する範囲を指定。
FB2 また、置換ブレースの剛性の調整ができ、置換ブレース断面積の直接入力を追加。
FB3 新規レコード 床の置換ブレースを任意の位置に配置できます。
MC1 第7,8項目追加 長期応力時断面算定位置を追加。
第26項目の省略値を「3」に変更。 RC造などの場合に柱の負担面積分の地震力に対し指定割合まで(通常1/3程度)地震時応力を割り増す比率の入力を追加。
第29、30項目を追加。 RC/SRC柱はり接合部の計算、冷間成形角形鋼管の計算など基準に対応した計算指定レコードをBCOレコードに集約
従来の24,25、28項目を整理しBCOレコードへ移動。  
MC9 第2~8項目を追加 従来は階毎に指定であったが、部材ごとの指定に変更。
MR2 第11、12項を追加 芯鉄筋位置の指定を追加。
MD4 全項目の入力内容変更 従来は方向別に断面計算するかどうかの指定であったが、個々の部材の断面計算指定に変更。
MD7 新規レコード 指定したはりの応力やたわみを精算する範囲の入力を追加
MD8 新規レコード 断面計算するS造床ブレース位置の指定を追加。
MD9
MSG 新規レコード はりや柱の短期応力時断面計算位置の直接入力を追加。任意軸などがある複雑な架構などに指定します。
MSC
MS5 第2項目の入力タイプを変更。 箱形、角形鋼管、鋼管の鉄骨形状の被覆、充填・被覆、充填の組み合わせを追加。
MS8 第5項目を追加。 ベースプレート板部の断面計算を行うかどうかの指定を追加。
第8項目を変更。 リブプレートの配置タイプを拡張。
第9~13項目を追加。 ベースプレート板部の断面計算を行うためのアンカーボルト応力や寸法の直接入力を追加。
第17項目を追加。 アンカーボルト種別にJSSアンカーボルトの指定を追加。
第18項目を変更。 アンカーボルト径での入力、または直接断面積の入力を追加。
MG4 第30~32を追加 柱の芯鉄筋の入力を追加。
従来の第30、31項目を第33項目に集約し鉄骨タイプとしました。 鉄骨形状タイプの入力を整理。
MM1 第5項目を追加 長期応力時断面計算位置を追加。
第14項目を追加 継手数0~2の指定を追加。
第17~22項目を追加。 鉄骨材質を左端、中央、右端別に指定ができるように変更。
MM4 第5,6項目を追加 長期応力時断面計算位置を追加。
第12項目の指定を変更 2001年版東京都指針による隅柱の軸力割り増しの指定を追加。
第13~21項目を追加。 鉄骨材質を柱頭柱脚別に指定できるように変更。
TG1 第6項目の断面タイプ名称の一部変更。 「ボックス」を「箱形」に変更。
TG2 入力項目の変更なし。 Sはりグループ計算用の符号配置に使用できます。
TG3
TG4 第5項目の選択肢を追加。 「コンクリート充填角形鋼管(CFT)」「コンクリート充填パイプ(CFT)」を追加。
TG5 入力項目の変更なし。 S柱グループ計算用の符号配置に使用できます。
TG6
TM1 第11項目を追加。 継手数0~2の指定を追加。
第14~19項目を追加。 鉄骨材質を左端、中央、右端別に指定ができるように変更。
TM4 第10項目を追加。 2001年版東京都指針による隅柱の軸力割り増しの指定を追加。
第11~18項目を追加。 鉄骨材質を柱頭柱脚別に指定できるように変更。
  使用できる鉄骨材質をBMSレコードと同様に追加。
OC1~OC3 OC1、OC2の項目を追加。 従来のテキスト形式出力とグラフィック形式を追加。
OC5 グラフィック形式出力の追加によりOC3、0C5レコードを追加。 出力項目も細分化。
  UO1,2は廃止しこちらへ統合。  
SR0 新規レコード。 出力その1の出力項目の指定を追加
SR3 第2~6項目を追加。 出力その1で鉄骨、ボルト、柱脚などの材質を出力するための入力を追加。
SR5 出力フレーム名から支点条件の入力に変更。 出力フレームの指定はSR0レコードへ移動。
新たに支点条件の入力レコードに変更。
SR8 選択肢の名称を変更 計算方法に変更はない。
UCC レコードを新設し、UCOレコードより、加力方向に依存しない基本データを移動。 第11項目以外はUCOレコードより移動。
第11項目を追加。 第11項目は、2001年版東京都指針による崩壊型判別計算の指定。
UCO 加力方向別に指定すべき項目を残し他をUCCレコードに移動。 加力方向別に指定できるように変更。
第3項目は選択肢を追加。 終局時判定条件に「第1ヒンジ発生時」を追加。
UP3 新規レコード 節点振分け法の制御条件の入力を追加
UAC 第1項目の選択肢を追加。旧レコードの第6,7項目はUCOレコードに移動。 解析モデルとして節点振分け法を追加。
UAM 第1項目追加。第15、16項目追加。 材料の降伏点強度倍率を従来の部位別だけでなく、材質別の指定を追加。
UMD 新規レコード 節点振分け法の応力分配率の入力を追加。
UVG 新規レコード 節点振分け法の直交ばりの拘束力の入力を追加。
UHG 新規レコード 節点振分け法の境界ばりの拘束力の入力を追加。
UWR 新規レコード 節点振分け法の適用範囲外の配置壁計算指定。
UBC 入力に変更ない。 局部崩壊層の指定が1つでもある場合は、最下階、最上階の指定をしなくても自動的に最上階、最下階に所定の低減率をかけて計算する機能の追加。
UDW 第18,19項目を追加。 節点振り分け法の場合の壁回転耐力を追加。
UFH 第5,6項目を追加。 従来はフレームごとの指定であったが、軸ごとに設定できるように変更。
最下層にも指定できるように変更。
UO1 OC1~OC5に入力を移したので、廃止。 -
UO2
DRS 第4~10項目の鉄骨材質の選択肢を追加。 選択肢の6,7および24~41を追加。
DCO 第1項目選択肢変更。「東京都診断システムマニュアル」は廃止。第29項目を追加。 壁軸力をMu、Qsuの計算に考慮する指定を追加。
DYS 第1項目の材質コードを追加・変更。 鋼材の材質コードの変更と追加。
DQI 新規レコード 外力分布をDCOレコードより移し、1・2次、3次診断別々の指定に変更。
また、外力分布を指定できる。
詳細

2.入力レコードの変更はなく追加された機能

分類 項目 内容
入力・操作 ツリーメニュー ツリーメニューを追加し、豊富な機能や入力状況を分かりやすく表示。
ユーザーデータベース 計算条件や部材断面などが登録でき、設計物件毎に設計方針を分類整理することにより便利な利用環境を作ることができます。
特殊荷重の入力 特殊はり・柱荷重、追加荷重、特殊節点荷重などは、直接伏図で配置でき、入力や確認が容易。
座標移動 [節点の回転移動]メニューで、平面図上ブロック単位で回転移動できますので、不整形な建物の座標移動入力が容易。
部材などのコピー&ペースト 指定した部材、指定した範囲の部材配置のコピー&ペーストができ、規則性のある平面の入力に威力を発揮。
2階以上にわたるブレースの入力 上下階の境界のはり抜けとなっている場合は多層階に渡るブレースとして扱います。
計算 布基礎の計算 布基礎の地盤反力による荷重項を自動計算します。

3.BUS-3 Ver2使用上の注意点

旧Verとの差が出る場合などの注意点を以下に示します。
プログラム名 項目 内容
BUS-3 旧Verデータの読み込みについて 旧Verデータを読み込むと入力していないのに以下のデータが生成されます。
LFG、LFC、LSG、LSC、UP1、UFV、RP1(限界耐力計算用データ)、RP2(限界耐力計算用データ)、KPM(基礎計算用データ)
これは、BUS-3 Ver2において省略時の値を
「(MKS単位値)×9.80665」から「SI単位値(「(MKS単位値)×9.80665」の近似値)」へ変更に対応するため生成しています。
例)LFGのはり仕上げ重量の省略値は、
BUS-3 Ver1までは40(kg/m2)×9.80665=392.266 N/m2、BUS-3 Ver2からは400 N/m2です。392.266 N/m2 ≠ 400 N/m2ですので
BUS-3 Ver1までのデータをBUS-3 Ver2で読み込むとBUS-3 Ver1では入力していなくともはり仕上げ重量392.266 N/m2のLFGデータを作成します。
壁開口部重量 BUS-3 Ver2では壁開口部重量の省略値が設定されているので、この分の重量が増加。旧Verで作成されたデータを読み込んだ場合は、自動的に開口部重量は0が設定される。
構造スパンの設定 SW1レコードの第10項目の省略値は、BUS-3 Ver1は「11」であるが、BUS-3 Ver2は「3」に変更となっているため、旧Verでの計算結果との差が出る場合があります。
ヤング係数の変更 BUS-3 Ver2では鉄筋のヤング係数をSI単位系のヤング係数に変更したため、RC造の2次設計で終局時応力に若干の差が出る場合があります。
断面算定条件で長期応力時断面計算位置を指定した場合 軸心以外を指定した場合は荷重項を剛域端間で計算し、軸心位置へ補正するため、(従来は剛域がある場合も軸心間で荷重項を計算)剛域が比較的長い場合は、はり端部の曲げモーメントのつり上がりが大きくなります。
SRC造の剛性評価 ・SRC部材をSC、MG4レコードで入力の場合:
データ変換制御(SW1)の断面寸法指定方法を「0」または「1」としている場合は内臓鉄骨のデータがないので、鉄骨による剛性増大率が計算されません。データ変換制御(SW1)の断面寸法指定方法を「2」としている場合は、MG4レコード(またはMS1~7レコード)で入力された内蔵鉄骨により剛性増大率が計算されます。
・SRC部材をSSC、TG4レコードで入力の場合:
SSC(TG4)レコードのCFT柱の場合は、中にコンクリートが充填されているとして剛性増大率を計算します。
3次耐震診断オプション 準拠する計算基準 旧Verで作成されたデータをそのまま読み込んだ場合に、準拠基準の省略値の違いによって、結果に差が出る場合があります。特に平成2年版診断基準と2001年版診断基準では柱のQsuの計算法に差があるため保有水平耐力にも差が出る場合があります。
DOC-RC/SRC 1次、2次耐震診断 1次2次耐震診断が別々に計算できます。連続計算でも最後に計算された出力のみ残り両方の出力を同時に表示はできません。また、増設ブレースの形状タイプ8,9には対応していません。
関連文書
BUS00554 BUS2.5V3とBUS3V1とのデータの相違点



文書情報

製品カテゴリ: BUS-6/5 / 基礎構造 / COST 最終更新日: 2006-02-17
バージョン: BUS-3[ver.1.x],BUS-3[ver.2.x],
文書番号: BUS00569
分類: その他


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