S造柱脚のアンカーボルトには、軸断面積Abとネジ部有効断面積baeの使い分け [文書番号 : BUS00513]

概要
BUS-5でのS造柱脚のアンカーボルトには、軸断面積Abとネジ部有効断面積baeの使い分けについて説明します。
質問
2001年版建築物の構造関係技術解説書 付録1-2には
S造柱脚のアンカーボルトには、軸断面積Abとネジ部有効断面積baeがありますが、
BUS-5ではどの様に使い分けていますか。
回答
下表の様に使い分けています。 二次設計は保有耐力接合の検討と同様にしています。
なお、JSSの転造・切削ねじ以外はbaeはAbの0.75掛けで求めています
(JIS B1180のねじ部の断面積は用いていません)。
JSSの転造・切削ねじは、JSS Ⅱ 13-2004、JSS Ⅱ 14-2004規格にある軸断面積、ねじ部断面積を
Ab、baeとしています。
下表の( )内はJSSの転造・切削ねじの場合を示します。JSSの転造・切削ねじは、常に伸び能力有りとして計算します。
  伸び能力有り 伸び能力無し 断面積直接入力 ※7
断面計算      
 ①回転剛性の算出KBS Ab (Ab) Ab 入力断面積
 ②アンカーボルトの引張力Z,T Ab (Ab) Ab 入力断面積
 ③許容曲げモーメントMa Ab ※1 (Ab ※6) Ab ※1 入力断面積 ※6
 ④許容せん断力Qa Ab ※1 (Ab ※6) Ab ※1 入力断面積 ※6
保有耐力接合      
 ⑤終局曲げ耐力Mu Ab ※2 (Ab ※2) -- 入力断面積
 ⑥終局せん断耐力Qu Ab ※3 (Ab ※3) -- 入力断面積
 ⑦My -- bae ※4 --
 ⑧Qy -- Ab ※5 --
注意事項
 ※1 Abを使用していますが、伸び能力の有無にかかわらずS規準の長期許容応力度
   引張が0.5F せん断が0.3Fを使用していますので
   実質はbaeを用いていることになります。
   (JSSの転造・切削ねじ以外はbaeはAbの0.75掛けで求めています)
 ※2 2001年版建築物の構造関係技術解説書 (付1.2-25027)式です。
    二次設計のMSモデルのモデル化は、軸バネにAbを使用します。
 ※3 2001年版建築物の構造関係技術解説書 (付1.2-28034)式です。
 ※4 2001年版建築物の構造関係技術解説書 (付1.2-39)式です。
    二次設計のMSモデルのモデル化は、軸バネにbaeを使用します。
 ※5 2001年版建築物の構造関係技術解説書に記載してあるとおり、短期許容せん断力ですので
    ③と同じ方法で算出します。
 ※6 長期許容応力度は引張がF/1.5、せん断がF/1.5/√3とします。
 ※7 伸び能力の有無に係わらず、この様に計算しています。
 
関連文書
BUS00480 構造用鋼材を用いたアンカーボルトの許容せん断応力度



文書情報

製品カテゴリ: BUS-6/5 / 基礎構造 / COST 最終更新日: 2009-04-17
バージョン: BUS-5[ver1.x],
文書番号: BUS00513
分類: 計算方法


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