隠面表示のZバッファ法とBSPツリー法の違いについて [文書番号 : DRA00340]

概要
隠面表示のZバッファ法とBSPツリー法の違いについての解説です。
解説
DRA-CAD for Windowsの隠面表示にはZバッファ法とBSPツリー法の2通りがあります(メニューではそれぞれ「隠面除去表示(ZBUF)」と「隠面除去表示(BSP)」)。
それぞれの特徴は下記の通りです。

■Zバッファ法
Zバッファ法は、画面を塗りつぶす量(画面サイズ)に比例して処理時間が長くなります。
ただし、BSPツリー法のようにツリーを作成する時間がないので、データ数が少ない場合にはBSPツリー法よりも高速に表示できる場合があります。また、視線方向に寄らず、ほぼ同じ時間で隠面表示できるという傾向もあるようです。
印刷については、画面の1ピクセルをプリンタの複数ドットに単純に拡大しますので、境界線がギザギザにみえることがあります。
また、Zバッファ法の隠面表示は、標準仕様としてキーボードから [Ctrl]+T で実行できますので、表示する操作が簡単です。

■BSPツリー法
BSPツリー法は、一度BSPツリーという内部データを作成するので、連続的に視点を変えて見てみたい場合にZバッファ法よりも高速に表示できます(最初の1回はツリーの作成時間だけZバッファ法より余計に時間がかかります)。
また、BSPツリー法ではポリゴンの境界線を表現することができますので、(白黒表示なら)メリハリの利いた表現ができます。
しかし、BSP表示では面同士が交差する場合に1つの面を複数の面に分割してしまいますので、境界線を表示した場合には、ポリゴンの境界線ではない部分にも線分が表示されて邪魔な感じに見える場合があります。
印刷については、Zバッファ法と違い、線分でポリゴンの境界線を描きますので、境界線についてはZバッファ法よりもきれいなエッジで出力されます。
※BSP:Binary Space-Partitioning trees algorithm



補足
BSPツリー法で表示する場合、最初の1回は「隠面ツリー作成」を実行してください。
モデルを編集しない場合は、視線を変更しても2回目以降は「隠面ツリー作成」をする必要はありません。
関連文書
DRA00281 隠面除去表示時の面を色を変更したい



文書情報

製品カテゴリ: DRA-CAD 最終更新日: 2002-01-28
バージョン: DRA-CAD[ver.3.x],DRA-CAD4,
文書番号: DRA00340
分類:


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