根巻き柱脚のモデル化について
 [文書番号 : BUS00880]

概要
現在の「BUS」で用いている根巻き柱脚の構造モデルで根巻き天端まで剛域としている根拠について
解説
【モデル化の根拠】

認定プログラムである「BUS-3」で採用されたモデル化であり、実情の弾性モデルに近いモデル化になる様な設定を採用しています。

実際の納まりとしては、基礎梁天端にベースプレートが配置され、基礎梁天端からS柱廻りに150mm程度の厚さでコンクリートを根巻く納まりが一般的になります。(根巻き高さは約「柱幅x2.5倍」の800)

任意形状立体弾性応力解析プログラム(FAP)にて
①BUSのモデルと基礎梁と根巻き中空RCとS柱で構成した②実状モデルによる結果を比較しました。
また、参考に③基礎梁天端までを剛域としてS柱を評価したモデルと、④基礎梁天端に柱脚節点を設け剛接としたモデルも比較します。


①BUSモデル:基礎梁心が構造心とし根巻き天端までを剛域としてモデル化
②実状モデル:基礎梁心が構造心とし基礎梁天端まで剛域。根巻きはRC中空部材として評価。
③梁天端剛域モデル:基礎梁心が構造心として基礎梁天端までを剛域としたモデル。S柱脚は剛接。
④梁天端剛接モデル:ベース位置に基礎梁の線材を配置しS柱の柱脚は剛接としたモデル。

詳細
【結果まとめ】

①BUSモデルと②実状モデルでは、①モデルで変形が若干小さめに評価されますが、応力状態はほぼ一致する結果になる事が確認できます。
③モデルと④モデルとは、結果がほぼ一致しますが、②の実状モデルと比較すると柱脚応力が過小評価となり、柱脚・基礎梁が危険側の応力状態になってしまいます。
但し、柱頭・鉄骨はりの応力は大きめの評価となり、架構の剛性評価は低めの評価で変形は大きくなります。

以上より、「BUS-5」は「BUS-3」での仕様をそのまま採用してモデル化を行っていますので、実状に近いモデル化を採用する仕様になります。
但し、接合部設計指針に記述のモデルの結果とは若干、異なりますので、設計者として接合部設計指針のモデルを採用されたい場合には、別途に剛域の直接入力を用いてご対応頂く事になります。

参考
【FAPの解析結果】

補足
・「BUS-5」で剛域の直接入力の設定方法について

[構造計算共通条件]->[モデル化]->[はり、柱剛域](FR3レコード)を選択し、「柱」タブにて各フレーム方向毎に柱頭・柱脚の剛域が設定できます。
フレーム方向で指定した方向に対して、設定値が適用されますので、1本の柱にX方向・Y方向の2つの入力が必要になります。




文書情報

製品カテゴリ: BUS-6/5 / 基礎構造 / COST 最終更新日: 2013-02-15
バージョン: BUS-5[ver1.x],
文書番号: BUS00880
分類: 計算方法


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