杭基礎符号の「施工誤差」 [文書番号 : BUS00674] 概要
杭基礎符号の「施工誤差」について 質問 [基礎符号]-[杭基礎符号]の「杭施工誤差」は計算にどのように影響するのでしょうか? 回答
施工誤差は、基礎フーチング底版中に配置されている杭心位置を入力された「施工誤差」分、、安全側の検討となるようフーチングの外周へ移動させ、基礎スラブの設計用曲げモーメント(Q×柱面から杭心までの距離)を計算します。
計算結果書上では、杭基礎スラブの断面計算結果帳票中の杭心から柱面までの距離p、および設計応力Mの値が変動します。 ※偏心なし1本杭の場合でも、施工誤差が入力されている場合は、柱面からの片持ち応力算定にてX、Y方向共に安全側の検討となるように、基礎心から杭心を右上45度方向へ施工誤差分移動し、施工誤差を考慮します。(DB5015以降) 計算例 ) φ600の2本杭基礎 杭間隔ピッチ=φ×2.5=1500mm 施工誤差100mm 柱型=500×500mm 施工誤差を考慮しない場合、 柱面から杭心までの距離=500mm 柱面からの片持ち曲げM=Q×500 施工誤差を考慮した場合、 柱面から杭心までの距離=500+100=600mm 柱面からの片持ち曲げM=Q×600 入力操作に関しては、以下をご参照ください。 BUS-基礎構造Ver3概要・入力編マニュアルP.197 BUS-基礎構造Ver3対話入力・操作編PDFマニュアルP.117~124 解説
・BUS-基礎構造における「杭の施工誤差」とは 施工時に杭打設位置に誤差が生じたことにより、設計時に想定していた杭位置(杭間隔およびフーチング底版における杭位置)とは異なる位置へと杭位置がずれたことにより、当初誤差が生じないものとして検討した杭反力によるフーチングの鉄筋量が不足したり、杭との接合部の強度が満足できない状態となる可能性がある。 BUS-基礎構造では、その施工時に生じる誤差を予め想定(設定)し、設計時に想定した杭位置に誤差を加味した状態でフーチングの断面の検討を行うことにより、より高い安全性を持つ設計(計算)を行うことを目的としています。 ・「杭の施工誤差」と「柱芯と基礎芯とのずれ」とは別 BUS-基礎構造における「施工誤差」はあくまでもフーチング内における柱面からの片持ち応力算定にのみ影響し、基礎ばりへの曲げ戻しとしては扱いません。「柱芯と基礎芯とのずれ」は軸力作用位置がずれるため、偏心曲げとして基礎ばりへの曲げ戻しを行うことが出来ます。 柱芯と基礎芯とのずれは「杭基礎、独立基礎の寄り寸法」(GFEコード)にて入力してください。 文書情報
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