メッセージ「警告(1,X):R2098:孤立な自由度があります(**)」 [文書番号 : FAP00016]

概要
メッセージ「警告(1,X):R2098:孤立な自由度があります(**)」 の対処方法について説明します。
質問
メッセージ「警告(1,X):R2098:孤立な自由度があります(**)」 という警告が出てしまいます。 対処方法を教えてください。
回答
  • 平面フレームでの場合を説明します
    • FAP-3では変位法で応力解析をしております。
      変位法では、節点の拘束条件と部材剛性・接合条件から節点をバネとした時のバネ剛性を求め、 節点バネと外力からバネの変位を求めます。求めた節点変位より、部材の相対変位を計算し、応力を求めます。
      この時のバネは、自由度の数だけその方向に作成され、各解析方法による自由度の数は、

      平面トラス解析:2自由度(Tx,Tz)
      平面フレーム解析:3自由度(Tx,Tz,Ry)
      平面格子ばり解析:3自由度(Rx,Ry,Tz)
      立体トラス解析:3自由度(Tx,Ty,Tz)
      立体フレーム解析:6自由度(Tx,Ty,Tz,Rx,Ry,Rz)

      記号説明
      Tx:X軸方向
      Ty:Y軸方向
      Tz:Z軸方向
      Rx:X軸周りの回転
      Ry:Y軸周りの回転
      Rz:Z軸周りの回転

      となります。
      バネを作成する時に、剛性が0となるバネが作成された場合、FAP-3では警告メッセージを出力します。
      この警告を無視して計算すると、その方向の自由度を無視して計算を行います。
      つまり、自由度を無視した方向に節点荷重を加力した場合、この荷重は無視されてしまいます。

      平面トラス架構を例に取って説明していきます。
      まず、図1のような平面トラス架構を考えます。

      この架構を平面フレームで入力するとします。
      部材端の節点への接合条件は、図2のような入力を想像されるかと思いますが、このように入力すると不安定架構となり、節点CのRyの拘束がないという警告メッセージが出力されます。
      これが平面トラスで入力されていれば、警告メッセージは出力されません。
      平面トラスの場合、上で説明したようにTx、Tyのみ節点バネを作成しまので、この2方向に対するバネは剛性を持たせることが出来ます。
      これに対し、平面フレーム構造の場合は、Tx、Tyに加えRyの節点バネを作成しますが、節点CにはRyを拘束する成分がない為、Ryの節点バネ剛性は0となってしまいます。
      Ryのバネ剛性が0ということは、例えばC節点に節点モーメントを加力した時、節点のRyに対する変位θyが無限大に変位してしまうことになり、不安定となってしまいます。
      警告メッセージを無視して計算を続けると、節点Cの回転変位を無視して計算しますので、加力した節点モーメントを無視して計算することとなります。
      節点にモーメントを加力していなければ、この警告メッセージを無視して計算を続行しても問題は御座いません。

      警告メッセージの対処方法の一例を説明します。

      結論から説明すると図3のように、
      a部材の両端を固定
      e部材のD節点側を固定
      d部材のB節点側を固定
      と変更すると、解析時に警告メッセージが出力されなくなります。
      例えば先程説明したC節点の場合、Ryの節点バネの剛性は、a部材により与えられます。
      更に、他の部材はC節点に対してピン接合で接続されていますので、a部材のモーメントが他の部材に伝達されることはなく、結果としてピン接合となります。
      C節点に曲げモーメントを加力した場合には、a部材にのみ伝達されます。
      立体フレームにつきましては、6自由度の節点バネを考慮する形となり、部材の接合条件に面外方向Rzと捻れ方向のRxが加わってきます。
      平面フレームでの3自由度に対する節点バネのイメージを6自由度に変更することによって、安易にイメージすることが出来るかと思います。

    次に立体解析での例を説明します
  • [**]の部分がRxの場合
  • イメージ図
      a:X方向部材
      b:Y方向部材
      c:Z方向部材
      拘束条件(Tx、Ty、Tzはすべて固定)
    • a:rx:自由,ry:固定,rz:固定 (捻れ方向に対しての回転拘束自由)
    • b:rx:固定,ry:自由,rz:固定 (Y-Z平面に対しての回転拘束自由)
    • c:rx:自由,ry:固定,rz:自由 (Y-Z平面に対しての回転拘束自由)
    この場合、節点の基準座標系でいうRx方向拘束(X軸周りの回転拘束)がなくなり、節点がRx方向に回転してしまいます。 その為、不安定となります。

    対処方法の一例を挙げますと、a部材のrxを固定とすることにより、節点のRxが拘束されます。 a部材に捻れ応力を伝えない為にrxを自由としている為、固定にすると捻れ応力が伝わってしまうように思いますが、 b部材のry、c部材のrzが自由(Y-Z平面に対しての回転拘束自由)な為、節点のRx方向変位が発生せず、a部材に捻れは伝わらなくなります。
    修正後イメージ図
    Ry、Rzに対しても、図を回転すると同様となります。



    文書情報

    製品カテゴリ: FAP 最終更新日: 2018-11-28
    バージョン: FAP-3[All],FAP-3[Ver.1x],FAP-3[Ver.2x],FAP-3[Ver.3x],FAP-3[Ver.4x],
    文書番号: FAP00016
    分類: 計算方法


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