計算結果で「この部屋は階段・地上出口が1つ。ここか奥にいる人が階避難で出口を失います。(注意)」のメッセージが出ます。 [文書番号 : 00058]

概要
「この部屋は階段・地上出口が1つ。ここか奥にいる人が階避難で出口を失います。(注意)」のメッセージの説明です。
質問
画面の計算結果に
 「この部屋は階段・地上出口が1つ。ここか奥にいる人が階避難で出口を失います。(注意)」と表示されます。
対処方法を教えてください。
対処方法
(1) 居室が防火区画されていて、他の区画との間に開口が無い場合、居室を除外して、検証する事が出来ます。
  (
  「建築物の防火避難規定の解説2016」編集 日本建築行政会議 p108 
  35 避難上の安全の検証 8) ツインビル等の検証方法
  開口部のない耐火構造の壁で区画され、行き来が出来ず、煙が伝搬しない場合は、当該部分だけ検証すればよい。
  )
  但し、出口が一つしかない階については、検証できません。仕様規定で設計する事になります。

(2) 防火区画が無い場合、根拠となる法令・解説が無いため、自己判断となります。
煙の伝搬が想定される場合、
 A) 居室と他の区画の間に「準耐火構造」の壁がある場合、
  「常時閉鎖」「二号適合」「通行不可」の開口を設けて計算する。
 B) 居室と他の区画の間に「準耐火構造」の壁があるが、遮煙性能が二号適合程は見込めない場合、
  「常時閉鎖」「一号適合」「通行不可」の開口を設けて計算する。
 C) 壁が「準耐火構造」未満の場合は「その他」「その他」「通行不可」の開口を設けて計算する。
全て幅は壁全体が適当かと思います。
高さは、A)B)の場合は垂れ壁相当部分を見込んでも良いとは思いますが、C)は天井高さが適当だと思います。

C) で検証してOKであれば、これがベストかと思います。B) A) の順に危険側の計算になります。
しかし、C) を想定した場合、居室に接する部屋が出火危険のある部屋の場合、居室が半屋外でも自然排煙が間に合わない事がほとんどです。
この場合は、現実に即した開口を想定してください。

複雑な計画で、危険なプランになる事があるため、(注意)としてメッセージを表示しています。

メッセージが出た場合の基本的な考え方は、
A. 防火区画で区画されていれば、別棟と考えて、計算から除外します。
B. 出火室に出口が一つしかなく、外に面している場合、
「出火室の外への出口の内、最大のもののひとつは使用しない」という規定により、検証は出来ません。
となると思います。



文書情報

製品カテゴリ: 避難検証法 最終更新日: 2021-11-09
バージョン: 避難検証法,
文書番号: 00058
分類: 計算結果


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