補足
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終局時強度図(各位置・パネルの曲げ低減考慮)の概要と出力例 [文書番号 : DOCS00013] 概要
破壊モード図(S造)ウィンドウでの終局時強度図(各位置・パネルの曲げ低減考慮)の出力内容と出力例をご紹介します。 操作
S造耐震診断計算終了後にメニューから[ウィンドウ]→ [耐震診断] →[破壊モード図(S造)の表示]を選択すると、破壊モード図(S造)の作業ウィンドウを表示します。 補足 解説
終局時強度図(各位置・パネルの曲げ低減考慮)では以下の数値を出力します。 ・母材耐力(全塑性・横座屈・局部座屈の最小値)、接合部耐力、露出柱脚や根巻柱脚耐力 計算書「U-2.3 S造各部の部材耐力」の出力値を出力します。この時、柱の曲げ耐力は 保有水平耐力計算で用いた値を出力します。 特に表示設定が「終局時強度図(パネルの曲げ低減考慮)」の場合、DOC-S Ver.2.0 概要編 マニュアルP226に従ってパネルの曲げ耐力が柱やはりの曲げ耐力和よりも小さい場合は 低減された値を出力します。ただし、パネルのせん断変形を考慮した場合は応力・保有 水平耐力計算時に剛性・耐力を考慮できるため、低減処理は行っておりません。 ・崩壊ヒンジ この出力では以下の点について確認できます。 ・耐力決定要因 母材耐力と接合部耐力が併記されていますので、両者を比較することで決定要因が確認できます。 ・建物や節点の崩壊要因となるヒンジ発生位置(柱・はり・パネルのいずれか) ヒンジ発生位置の周囲の曲げ耐力和を比較することで計算結果に問題ないことが確認できます。 出力例1 ラーメン架構と埋込柱脚(S造診断指針) ポイント ・2F層、3F層のはり危険断面位置での曲げ耐力は接合部耐力(134.3)が母材耐力(223.4)よりも小さいため、接合部耐力で はりの曲げ耐力が決定されます。 ・2F層の節点でのパネルの曲げ耐力低減検討では、パネルの曲げ耐力(220.7)が柱の曲げ耐力和(326.3=159.7+166.6)や はりの曲げ耐力和(268.6=134.3+134.3)よりも小さいため、パネルの曲げ耐力低減を行われた例を示します。 出力例2 露出柱脚付きブレース架構(S造診断指針) ポイント ・ブレースは接合部耐力(362.1)が降伏耐力(389.1)よりも小さいため、接合部耐力でブレース軸耐力が 決定されます。 ・2F層、3F層のはりはピン接合のため、曲げ耐力を出力は省略します。 ・1F階柱において曲げ耐力だけでなく、露出柱脚のせん断破壊が生じているため、せん断耐力を出力します。 出力例3 屋内運動場(RS1aタイプ)の張間方向(屋体基準) ポイント ・1F階柱はSRC部材のため、せん断耐力を出力します。 ・RF層のはりでは大スパンにより曲げヒンジが先行するため、ヒンジ位置の曲げ耐力を出力します。 ・RF層のはり危険断面位置での曲げ耐力は接合部耐力(167.4)が母材耐力(294.4)よりも小さいため、 接合部耐力ではりの曲げ耐力が決定されます。 ・RF層のパネルの曲げ耐力低減検討では、柱の曲げ耐力(356.6)やパネルゾーンの曲げ耐力(190.0)よりも はりの曲げ耐力(167.4)が小さいため、パネルゾーンの曲げ耐力低減は行われておりません。 注意
・通常、はりの曲げ耐力は材端耐力で決定されるため、材端の母材耐力と端部接合部耐力を出力します。 継手耐力やハンチ位置耐力はDOC-S Ver.2.0概要編マニュアルP153のように危険断面位置でのMuの修正が 行われた場合に出力します。修正された曲げ耐力は計算書「U-3.3.1 部材の終局強度図」より確認できます。 ・柱の曲げ耐力に関して保有解析モデルが立体解析の場合は2軸を考慮した曲げ耐力となるため、1軸として 算出した値よりも若干小さい値となります。 補足
1.この機能はDB6.7.0.2(2015年12月上旬公開)より対応しました。 文書情報
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