ハッチングを作図後、ハッチング内の一部の線に削除・カット・中抜きなどの編集を加えたいのですが、消そうとするとハッチング全体が消えてしまいます。「延長カット」コマンドなどで操作もできません。
どうすればよいでしょうか?
ハッチング図形の一部を消す、またはハッチング領域を編集する方法 [文書番号 : DRA00890] 概要
「ハッチング図形」コマンドでハッチングをした後から、一部を削除したり、ハッチング領域を編集する方法例の説明です。 質問 ハッチングを作図後、ハッチング内の一部の線に削除・カット・中抜きなどの編集を加えたいのですが、消そうとするとハッチング全体が消えてしまいます。「延長カット」コマンドなどで操作もできません。 どうすればよいでしょうか? 解説
「ハッチング図形」コマンドで作図したハッチングは、ポリラインの一種である[拡張ポリライン]という図形で作られています。 ハッチング図形はひとつのまとまりになっているために、ハッチング領域内の数本の線だけを消す、といった操作ができません。 編集したい形状により、いくつかの方法が考えられます。
方法-1 操作
方法-1 「面合成」コマンドの[切り欠き]でハッチング領域の形を変える。 下図のように編集したい時に有効な方法です。 1.閉じたポリラインを、ハッチング図形に重ねて作図します。 (上の図ではわかりやすいようグレーに塗りつぶしていますが、閉じたポリラインであれば 塗りつぶしのカラーは「なし」でも編集できます。) 2.「面合成」コマンドを実行し、ダイアログの『計算種別』で[切り欠き]を選択してOKボタンをクリックします。 3.画面左下に「最初の図形を指示」とメッセージが出ます。 編集対象のハッチング図形を最初にクリックします。 4.画面左下のメッセージが「次の図形を指示」に変わります。 ハッチング図形に重ねて作図したポリラインをクリックします。 5.「面合成」コマンドの[切り欠き]は、閉じたポリラインや拡張ポリライン同士の重なった部分を削除します。 ポリラインが消え、ポリラインと重なっていたハッチング図形の一部が削除されます。 方法-2 「ポリライン編集」コマンドでハッチング領域の形を変える。 下図のように編集したい時に有効な方法です。 1.上図のような場合、ハッチング図形の上側X方向の辺に頂点を1つ追加し、さらに左上頂点を下へ移動します。 「ポリライン編集」コマンドを実行し、[頂点挿入]をクリックします。 2.画面左下に「頂点挿入するポリラインを指示」とメッセージが出ます。 ハッチング図形の外形線をクリックします。 (ここでは外形線上のどこをクリックしても選択されます。) 3.画面左下のメッセージが「頂点挿入する位置を指示」に変わります。 ハッチング図形の上部X方向の辺の上をクリックします。 4.マウスを動かすと、ハッチング図形の外形線がくっついてきます。 補助線とハッチング図形の交差部を[交点]スナップでクリックすると、交差部にポリライン頂点が配置されます。 5.右クリックするとメニューにもどるので、[頂点移動]をクリックします。 6.画面左下に「頂点移動するポリラインの頂点を指示」とメッセージが出ます。 ハッチング図形の左上頂点をクリックします。 7.画面左下のメッセージが「移動の基点を指示」に変わります。 もう一度ハッチング図形の左上頂点を[端点]スナップでクリックします。 8.マウスを動かすと、ハッチング図形の頂点がくっついてきます。 補助線とハッチング図形左側Y方向の辺の交差部を[交点]スナップでクリックすると、 交差部にポリライン頂点が配置されます。 方法-3 「分解」コマンドで分解し、線分にして削除・編集する。 下図のように編集したい時に有効な方法です。 1.「分解」コマンドを実行し、ダイアログの[分解する図形:]内にある『拡張ポリライン』のチェックボックスをONにします。 2.画面左下に「図形を選択して下さい。」とメッセージが出ます。 ハッチング図形を選択します。 3.ハッチング図形が分解され、外形線がポリラインに、内側のハッチングが線分に変わります。 「削除」コマンドを実行し、不要な線を削除します。 ※この操作後、「ストレッチ」コマンドなどでハッチング領域を編集しても内側のハッチングは追随しないのでご注意ください。 補足
"ハッチング領域の形を変える"という操作は、他にも「ピンセット」「ストレッチ」「辺ストレッチ」「辺スライド」といったコマンドでも行うことができます。 文書情報
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