DOC-RC/SRCでは選択した診断基準に応じ自動計算します。
『2001年版RC造診断基準』を選択した場合
強度寄与係数に『0.65』を考慮します。
2001年版RC造診断基準【本文】表3 強度寄与係数 第1グループの累加点F1=0.8(変形R1=R500)のときの欄では、曲げ壁、せん断壁 欄あり強度寄与係数が『0.65』となっています。
『2017年版RC造診断基準』を選択した場合
DOC-RC/SRCVer9.0.70.0 DB7.0.1.0以降より、強度寄与係数に『αs』を考慮します。
2017年版RC造診断基準【本文】表3 強度寄与係数 第1グループの累加点F1=0.8(変形R1=R500)のときの欄では
曲げ壁、せん断壁 欄が除かれ、【解説】項目:(C)強度寄与係数αjについて では
『F=0.8における壁の強度寄与係数も同様の考え方で算定する。』(101頁:下から5行目)とし、前述のせん断柱と同様にR1=1/500における強度寄与係数としてαsを考慮するよう記載があります。
表3 強度寄与係数 下段の(表3の注)より、例えば、F1=0.8におけるせん断壁のαsは下記のように計算されます。
αs =αm・Qmu/Qsu
αm=0.3+0.7・R1/Rmy
R1=1/500、Rmy=1/250より
αs = ( 0.3 + 0.7・R1/Rmy)・Qmu/Qsu =(0.3+0.7・0.5)・Qmu/Qsu = 0.65・Qmu/Qsu
ここで
αs:せん断柱の強度寄与係数(αs≦1)
αm:曲げ柱の強度寄与係数
R1:終局強度時層間変形角(F=0.8、R1=1/500)
Rmy: 曲げ終局時の層間変形角(壁:R250=1/250)
Qmu:曲げ強度時せん断力
Qsu:せん断強度
【注意】
DOC-RC/SRCでは強度寄与係数の直接入力を設けておりません。自動計算の値のみを考慮します。
【出力】
グラフィック出力
項目:10.1.1 部材の終局強度と靭性能
(1)計算結果(αs計算時に考慮したQmu、Qsuを確認出来ます。)
項目:10.2 2次診断グルーピングの結果
(2)強度寄与係数(F=0.8で考慮する強度寄与係数を確認できます。)