2段筋を考慮し、1段筋の「かぶり厚」及び、2段筋の間隔、寄せ筋の指定を行えます。
また、指定により中段筋、直交壁の壁筋も考慮できます。
柱の曲終局強度算出時に、多段筋、中段筋、直交壁の壁筋を考慮できますか。 [文書番号 : DOCR00876] 概要
考慮できます。機能を紹介します。 回答
2段筋を考慮し、1段筋の「かぶり厚」及び、2段筋の間隔、寄せ筋の指定を行えます。 また、指定により中段筋、直交壁の壁筋も考慮できます。 詳細 1段筋の「かぶり厚の指定」 DOC-RC/SRCではかぶり厚さの初期設定値を30㎜としています。 詳細は後述の関連文書:DOCR00839をご参照ください。 【操作】 [構造計算共通条件]→[部材断面特性]→[はり、柱かぶり]より かぶり厚さを指定し、[追加]ボタンを押し登録できます。 2段筋の間隔 2段筋間隔の自動計算時の主筋の空きは 25 ㎜または径の 1.5 倍(異形鉄筋の場 合は 1.7 倍)の大きい方とします。2段筋間隔を直接入力する場合は直接入力値を優先します。 詳細は後述の関連文書:DOCR00373をご参照ください。 【操作】 [構造計共通条件]→ [部材断面特性]→ [はり、柱かぶり] より タブ:柱を選択し、2段筋間隔を指定し、[追加]ボタンを押し登録できます。 寄せ筋の指定 『寄せ筋』の指定は、検討方向の2段筋に直交方向の1段筋を有効とします。 検討方向の2段筋と直交方向の1段筋の径の一致が必要です。 【操作】 [基本データ入力]→[柱]→[RC・SRC柱符号の入力]より 寄せ筋タイプで方向を指定します。指定した方向の配筋に寄せ筋を考慮します。 「寄せなし」(省略値) 「X方向」 「Y方向」 「XY方向」 【 2017年版RC造診断基準への対応について 】 中段筋の考慮 『2017年版RC造診断基準 項目:3.2.1曲げ終局強度 の曲げ終局強度計算式(付3-3)』では柱主筋全てを考慮しています。 2001年版RC造診断基準、2009年版SRC造診断基準では引張主筋のみを考慮しています。 DOC-RC/SRCでは指定により直交方向の中段筋を考慮します。 完全塑性理論で曲げ終局強度を求めているため断面タイプ1~3の柱の中央部断面ピースの鉄筋を考慮することで直交方向の中段筋を考慮します。中段筋を考慮することで柱主筋全てを考慮します。 下表をご参照ください。 【注意】 ・完全塑性理論での計算方法を統一するため、独立柱についても指定により柱の直交方向の中段筋を考慮します。 ・SRC造についてもRC造と同様に指定により直交方向の中段筋を考慮します。 ・2001年版のRC造診断基準を選択し中段筋を考慮するとした場合は評価範囲外となります。 指定した場合は診断表下段の評価範囲外メッセージ一覧に 『完全塑性理論に中段筋を考慮するように指定したため、評価プログラムの適用範囲外です。』と出力します。 【操作】 [耐震診断]→[計算条件]→[耐震診断計算条件]→〔共通(モデル化・終局強度)〕タブ より 完全塑性理論での中段筋の考慮で「考慮する」、「考慮しない(省略値)」のいずれかを指定できます。 直交壁の考慮 『2017年版RC造診断基準 項目:1.1柱の強度(4)直交壁を考慮する場合』では、曲げ耐力算定時に直交する耐震壁の縦筋を柱主筋として算定できるとの記述があります。指定によりRC部材の曲げ終局強度、柱軸方向耐力に直交する耐震壁で柱面から1m以内かつ直交スパンの1/2以内の範囲の壁の縦筋を考慮します。 【注意】 ・『(5)直交壁を考慮する場合の注意事項』では集合住宅などの場合のみ採用できるとに記述がありますので採用にあたり注意が必要です。 ・単層、連層何れの耐震壁でも指定を考慮します。 ・『中段筋の考慮』の指定によらず指定を考慮します。 ・検討方向にそで壁がある場合は直交壁の考慮が無効となります。 独立柱(上表の断面タイプ3)のみ指定が有効となります。 ・SRC造診断時には指定は考慮されません。 ・2001年版のRC造診断基準を選択し[直交壁の考慮:柱軸方向耐力]を考慮するとした場合は評価範囲外となります。 指定した場合は診断表下段の評価範囲外メッセージ一覧 に 『柱軸方向耐力に直交壁を考慮するように指定したため、評価プログラムの適用範囲外です』と出力します。 【操作】 [耐震診断]→[計算条件]→[耐震診断計算条件]→〔共通(モデル化・終局強度)〕タブ より 直交壁の考慮:柱軸方向耐力で 「考慮する」「考慮しない(省略値)」のいずれかを指定できます。 操作
【出力】 [耐震診断]→[CSV形式ファイルの出力]→[終局強度の個別出力]より 確認する検討方向、柱・壁又ははりにチェックを入れ、部材の配置基端となる軸を指定し[OK]を押します。 CSV形式出力で断面ピース毎に考慮したAt・σy(鉄筋断面積×降伏点強度)を確認できます。 参考
2017年版既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準 同解説 平成29年7月1日2017年改訂版発行 <中段筋の考慮> 【本文】【解説】 項目:3.2袖壁付き柱の強度 3.2.1曲げ終局強度 <直交壁の考慮> 付則1 1.1柱の強度(4)直交壁を考慮する場合 付則1 1.1柱の強度(5)直交壁を考慮する場合の注意事項 DOC-RC/SRC Ver.10 概要編マニュアル 2021年 3月 初刷発行 <中段筋の考慮> 記載はありません。 <直交壁の考慮> 項目:3.4.2 鉛直部材の終局強度 BUS-6 Series Ver.1.0(DB7.0.1.0)リリースノート <中段筋の考慮> 項目:3-1.柱の中段筋の考慮 <直交壁の考慮> 項目:3-2.直交壁の考慮 関連文書 DOCR00373 柱の鉄筋のかぶり、2段筋間隔はどこで調整出来ますか?DOCR00839 診断計算プログラムで柱の鉄筋のかぶり厚の省略値が3cmに設定されているのはなぜでしょうか。 DOCR00875 診断計算の保有性能基本指標のMu-T 及び Mu-Bの計算式はどこかのマニュアルに載っていますか? 文書情報
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