屋上の設備機器等の荷重を特殊スラブ荷重でモデル化しました。LL/TL等の比を入力できますがどういう意味なのでしょうか。 [文書番号 : DOCR00881]

概要
仕様を説明します。
回答
指定した比によって計算に考慮する積載荷重を求めます。

入力の記号は下記のようになります。
TL =LL+DL
LL =ラーメン用積載荷重
LLE=地震用積載荷重
DL =固定荷重

LL/TL
入力重量(TL)のうちラーメン用積載荷重(LL)が占める割合を比で指定します(LL/TL≦1.0)。
設備機器等を固定荷重(DL)として指定する場合は、LL/TLは「0(省略値)」のままで結構です。
床などの積載荷重がある場合は、LL/TLを指定しラーメン用積載荷重(LL)を指定します。

LLE/LL
上記で求めたラーメン用積載荷重(LL)に対する、地震用積載荷重(LLE)の割合を比で指定します(LLE/LL≦1.0)。ラーメン用と地震用の比率より、地震用の荷重を指定します。このLL/TL、LLE/LLにより、入力重量(TL)から地震用の重量を計算します。LL/TLが『0』の時は、LLE/LLも『0』とします。


計算例 (LL/TL=0.6、LLE/LL=0.5 とした場合)
TL =1000kN
LL =1000kN(TL)×0.6(LL/ TL) =600kN
LLE=600kN  ×0.5(LLE/LL) =300kN
DL =1000kN(TL)-600kN(LL) =400kN


【注意】
特殊スラブ荷重は床面への配置を想定しています。
節点上や床面の境界部にあたる梁の軸上の配置は微妙な座標の誤差により正常に認識されない可能性があります。明確に節点上、はり上に特殊荷重を配置する場合は、特殊はり荷重、追加重量をご利用ください。

特殊荷重は多様なモデル化に対応するため各種計算への考慮が異なります。
特殊荷重の各種計算への考慮は後述のBUS-6 Ver.1.0の概要編マニュアル『項目:5.1.6特殊荷重の取り扱い』に記載の詳細をご確認ください。

例えば、屋上の設備機器等に「特殊スラブ荷重」、「追加重量」、「特殊節点荷重」を用いた場合
診断計算時の強度指標(C=Qu/ΣW)に用いるΣW:その層より上の総重量(kN)の建物重量(W)については下記のように異なります。

・「特殊スラブ荷重」と「追加重量」は建物重量(W)に加算されます。
・「特殊節点荷重」建物重量(W)に加算されません。

※「特殊節点荷重」は指定された荷重ケースの弾性応力解析時にのみに有効となり、鉛直部材の負担軸力算定時に考慮されます。ご注意ください。


【出力】
グラフィック出力
項目:9.4.6 各層節点重量の内訳(各節点に考慮した特殊荷重を確認できます。)
項目:9.5 層重量、床面積 (ΣW:その層より上の総重量(kN)が確認できます。)

詳細出力
[耐震診断]→[CSV形式ファイルの出力]→[フレームごと層重量一覧]を押します。
各層各方向の総重量、フレーム毎の層重量、雑壁重量、追加重量を確認できます。

操作
各種特殊荷重の指定
[構造計算共通条件]→[特殊荷重]より、各種の特殊荷重を指定できます。
特殊梁荷重、特殊柱荷重については、[特殊はり、柱荷重番号]を登録し[配置]してください。
各入力ダイアログを開き、入力画面に[ヘルプ]ボタンがあればボタンを、無ければキーボードの『F1』キーをおしますと各入力のヘルプをご参照頂けます。

参考
[ヘルプ]→[ヘルプの目次]より、[BUSシリーズ ヘルプ]を開き
■BUS-6 Ver.1.0:[BUS-6概要編]のボタンを押し、PDF形式のマニュアルより後述の参照頁をご確認ください。

RC/SRC/S造建物の一貫構造計算 BUS-6 Ver.1.0概要編
2020年 4月 第8版発行
5章 27~30頁 項目:5.1.6特殊荷重の取り扱い
表:特殊節点荷重の取り扱い方




文書情報

製品カテゴリ: DOC-RC/SRC 最終更新日: 2021-03-12
バージョン: DOC-RC/SRC[All],
文書番号: DOCR00881
分類: 計算方法


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