【計算対象となる条件】
DOC-RC/SRCでは下記の条件に全て該当する柱脚部に対して引張破壊の可能性があるとし、E0B指標の計算を行います。
・入力モデルの最下層の各フレームの外柱。
・鉄骨材を含むSRC造柱が配置されている。
・下端レベル(LD)を『0.0cm』とした非埋め込み型のベースプレートが配置されている。
・地震時変動軸力(Ne)が引張応力となる。
【注意】
計算対象となる場合
・耐震壁の側柱も上記の条件に該当すれば計算対象となります。
・最外端の外柱がRC造(下屋のような低層部の柱)の場合は対象外とし、上部に連続している外柱を想定し次の中柱(SRC造)で『計算対象となる条件』に該当する柱を計算対象とします。計算対象となる中柱で上部に連続しない外柱となる場合はご注意ください。
・E0B計算時の柱脚のF値の下限値(F=1.27)を柱個材のF値が下回る場合(例えばF=1.0)もE0B指標のグルーピング計算では外柱柱脚部のF値により集計します。
計算対象外となる場合
・中柱は計算対象外となります。
・任意軸上の耐力壁の側柱は計算対象外となります。
・SRC造診断基準 87頁の解図に『外柱の柱脚部の引張破壊強度が柱頭部の引張降伏強度の1.3倍を超える場合、E0B指標の算定をしなくて良い。(理由は同基準 100頁)』の記載がありますが、DOC-RC/SRCでは対応していません。
・2017年改訂版 実務者のための耐震診断マニュアル93頁では『地震力方向に対する建物せい(D)が建物の軒高(H)よりも大きい場合(D≧H)は…E0Bの計算を省略しても良い。』と記載されていますが、DOC-RC/SRCでは対応していません。
【計算対象外とする方法】
・例えば、ベースプレートの登録時に下端レベルLDを『0.1cm』とし微小な埋め込み深さを指定すると計算対象から除かれます。
【計算結果の確認方法】
グラフィック出力
「10.1.1 部材の終局強度と靭性能」の「(1)計算結果」
部材毎のQB値およびFB値、Tju/Ttop、BTu/Ttop等を出力しています。
「10.2 2次診断グルーピングの結果」の「(8)外柱の柱脚部の引張破壊に基づくEoB」
構面ごとのCB、FB指標等が出力されます。
「11.1 2次診断診断表」
表最下段に「柱脚部検討」の欄を設けE0指標、E0B指標、IS値を出力しています。
終局強度の個別計算結果(CSV形式ファイル)
[耐震診断]→[CSV形式ファイルの出力]→[終局強度の個別出力]より
確認する検討方向、柱・壁にチェックを入れ、部材の配置軸を指定し[OK]を押します。
出力最下段の[非埋込み柱脚部の検討]をご参照ください。
応力図の確認方法
[ウインドウ]→[応力図]より応力図が表示できます。
右クリックし、ショートカットメニューの中から「応力図の表示設定」により表示を切り替え、『地震時』をご参照ください。