線幅を設定していますが、印刷すると反映されません。
どうしたらよいでしょうか?

線幅が希望通りに印刷できない場合、いくつかの原因が考えられます。

(1) 線幅の設定方法が違っている。
(2) 印刷時の縮尺設定に連動して線幅が変わっている。
(3) 「印刷の設定」コマンドの【プリンタの設定で印刷】のチェックがONになっている。
(4) 塗りつぶしや画像が配置されていて、透明度の設定が0%以外になっている。

●　原因(1) の場合

DRA-CADの線幅の設定方法は2種類あります。
線や円などの図形単位で線幅を設定する方法と、カラー番号単位で線幅を設定する方法です。
図形単位の線幅で出力したい場合は、「印刷の設定」コマンドのダイアログ内『線幅を色で指定する』のチェックをOFFに設定してください。
カラー番号単位で線幅を設定したい場合は、『線幅を色で指定する』のチェックをONに設定してください。
チェックがONの時、どの色に何mmの線幅を設定するかは、【出力色と線幅の設定】ボタンをクリックして開くダイアログから操作します。

まずは、『線幅を色で指定する』のチェックのON/OFFをお確かめください。

また、カラー番号単位で線幅を設定した場合、描かれた図形のカラー番号もご確認ください。
DRA-CADは256色の色番号をもっています。似ている表示色のカラー番号が複数あります。
描かれた図形のカラー番号に線幅設定をしないと、希望通りの線幅で印刷されません。
線幅を設定したカラー番号と、作図された図形のカラー番号が違っている事があります。
「図形のプロパティ」「属性設定」「属性変更」コマンドなどで、図形のカラー番号をご確認ください。

DRA-CAD12シリーズから、属性の設定方法に「レイヤ依存」が追加されました。
これは「レイヤの設定」コマンドなどでレイヤにカラー、線種、線幅の情報を持たせて、レイヤ単位で属性を管理する設定方法です。

「図形のプロパティ」「属性設定」「属性変更」コマンドなどで、図形のカラー番号、線幅番号を確認した時、 [レイヤ依存]となっていたら、「レイヤの設定」コマンドでレイヤ番号の右側にあるカラー番号や線幅番号をご確認ください。
次に「印刷の設定」コマンドで『線幅を色で指定する』のチェックがONなら、【出力色と線幅の設定】ボタンをクリックし、各レイヤに設定されたカラー番号の線幅の値をご確認ください。
『線幅を色で指定する』のチェックがOFFなら、「レイヤの設定」コマンドで各レイヤの線幅番号をご確認ください。

●　原因(2) の場合

「印刷の設定」コマンドの『出力スケール』が【自動設定】になっている、または【指定する】になっていて、
図面縮尺以外の縮尺が設定されている場合、『縮小モードで印刷』のチェックがONになっていたらOFFにします。

このチェックがONでも、『出力スケール』が【図面縮尺】になっている時は無視されます。
図面縮尺以外の縮尺で印刷する際、線幅・線種ピッチ・文字サイズを縮尺に合わせて自動調整します。

例えば、A0やA1用紙で提出する予定の図面を、チェック用にA3用紙で印刷する場合、文字サイズや線幅がそのままでは大きすぎて図面が見づらい事があります。
その際、『縮小モードで印刷』のチェックがONになっていると、印刷する縮尺に合わせて線幅・線種ピッチ・文字サイズを自動調整します。


●　原因(3) の場合

「印刷の設定」コマンドの【プリンタの設定で印刷】のチェックがONになっていると、DRA-CAD側で設定した線幅等を無視して印刷する事があります。
通常、このチェックはOFFにしてください。
プリンタ/プロッタ本体側・またはプリンタ/プロッタドライバ側で線幅等を設定する時だけ、このチェックをONにしてください。

なお、プリンタドライバ側で「トナー節約モード」(機種により名称は異なります)になっていると、線が細かったり薄く印刷される事がございます。

印刷プレビューでは設定どおりの線幅で表示されるのに、紙に印刷された線幅が細い・または太いということでしたら、プリンタドライバ・またはプリンタ本体側の設定による可能性が考えられます。


●　原因(4) の場合

塗りつぶしや画像に透明度が設定してあると、透けた表現を印刷するためにデータを全て画像データに変換します。
その際、線幅が細くなったり、薄くなったりする事があります。
必要が無ければ透明度を「図形のプロパティ」コマンドで0%にするか、下記の操作を行ってみてください。

DRA00794 半透明の塗りつぶしがあると印刷やPDF変換時に線や文字がぼやける