部材ごとに強度寄与係数を考慮できますか。 [文書番号 : DOCR00894]

概要
「強度寄与係数の扱い」より『部材ごと』を選択しますと考慮できます。
回答
DOC-RC/SRCでは「強度寄与係数の扱い」について
『各グループでの最小値』または『部材ごと』のいずれかを選択できます。

各グループでの最小値』について
診断基準の【本編】には、『強度寄与係数が異なる鉛直部材を同じグループにする場合はそのグループで最小の強度寄与係数を用いる』とされています。省略値ではグルーピングの際に強度寄与係数(α)はそのグループの最小値を採用しています。


部材ごと』について
診断基準の【解説】では『(中略)以上の計算は、電算プログラムによる算定を前提とれば、F値を連続量として扱って、部材ごとに行い、徐々に増加または低下するCT-F関係を描くことも容易にできる』とし、部材ごとに強度寄与係数を考慮することもできると記載されています。

また、各グループでの最小の強度寄与係数とした場合、補強部材等によっては耐震性能が上がらないケースがあります。 例えば、増設ブレースが、グループ境界F値1.0時点で、α=1.0 となる場合、同じ境界F値のグループにα=0.72となる独立柱が含まれるとグループの最小値としてはα=0.72が有効となり補強の効果が十分に得られません。

DOC-RC/SRCでは、診断基準の【解説】の記載と補強部材ようなケースを考慮し、『部材ごと』に強度寄与係数を乗じる指定を設けました。


【操作】
メニュー[耐震診断]→[計算条件]→[耐震診断計算条件]→〔共通(F値・グルーピング・Eo等)〕タブ より
強度寄与係数の扱い:「各グループでの最小値」(省略値)、「部材ごと」のいずれかを選択します。

【出力】
出力項目:10.2 2次診断グルーピングの結果 (2)強度寄与係数

参考
『各グループでの最小値』(省略値)について
2017年版既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準 同解説
令和2年7月31日 2017年改訂版4刷発行

本編 項目:3.2.1保有性能基本指標E0算定の方針
(2)第2次診断法による場合 (b)強度型保有性能基本指標((5)式) (抜粋)10頁上から9行目
『(中略)強度寄与係数が異なる鉛直部材を同じグループにする場合は、そのグループで最小の強度寄与係数を用いる。』


『部材ごと』について
2017年版既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準 同解説
令和2年7月31日 2017年改訂版4刷発行

解説 項目:3.2.1保有性能基本指標E0算定の方針
(2)第2次診断法による場合 (a)C-T関係 (抜粋)100頁上から13行目
『(中略)以上の計算は、電算プログラムによる算定を前提とれば、F値を連続量として扱って、部材ごとに行い、徐々に増加または低下するCT-F関係を描くことも容易にできる(中略)』



文書情報

製品カテゴリ: DOC-RC/SRC 最終更新日: 2021-07-19
バージョン: DOC-RC/SRC[ver.10.x],
文書番号: DOCR00894
分類: 計算方法


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